3.1 【妻への影響】繰上げ選択で遺族年金はどうなる?
夫が年金の繰り上げ受給を選択すると、配偶者である妻の年金にも影響が及ぶことがあります。まず重要なのは、夫が会社員として20年以上働いていたなどの加給年金の支給要件を満たさなければ、この加算は受け取れないということです。
また、仮に要件を満たしていても、夫が年金を繰り上げても加給年金が始まるのは65歳からと決まっています。そのため、早く年金を受け取り始めても、夫婦全体の年金額の計画には影響が出る点に注意が必要です。
ただし、夫が亡くなった後に妻が受け取る「遺族厚生年金」については繰上げの影響を受けず、夫の年金額の減額が基準となることはありません。
このように、繰上げは本人だけでなく夫婦全体の年金に影響するため、夫婦トータルで考えて選択することが大切です。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)