2. 積立額を決める際の注意点

積立投資を始める際に、毎月の積立金額をあらかじめ設定することは、将来の資産形成において非常に重要なステップです。

その理由のひとつは、毎月一定額を長期的に積み立てることで、短期的な価格変動の影響を抑えられる点にあります。価格が高いときには少なく、安いときには多く購入することになるため、結果的に平均購入単価が平準化される「ドル・コスト平均法」の効果が期待できます。

積立額を決める際の注意点とは

積立額を決める際の注意点とは

出所:金融庁「NISA早わかりガイドブック」

積立金額は途中で変更することも可能ですが、価格変動リスクを抑えながら安定的に資産を形成するためには、できるだけ長期間にわたって一定額を継続することが望ましいとされています。そのため、家計に無理のない範囲で、継続可能な金額を事前に計画することが大切です。

一方で、「投資に回す余裕がない」と感じている方でも、NISA制度などを活用し、毎月の給与から自動的に一定額を投資に振り分ける「先取り貯蓄」の仕組みを取り入れることで、残った資金の中で生活設計を行うことが可能になります。これにより、「余った分を貯金する」という受動的な方法よりも、より効率的に資産形成を進めることができるのです。

まずは現在の収支状況を正確に把握し、無駄な支出がないか見直してみましょう。そして、ご家庭の経済状況に合わせた無理のない積立金額を設定することが、長期的な資産形成の第一歩となります。