4. 【70歳代】これからの安心は小さな工夫から生まれる

今回は、厚生年金や国民年金の平均受給額などをふまえ、70歳代の単身世帯の貯蓄実態について解説しました。

J-FLECの調査では、70代の単身世帯の貯蓄は二極化が顕著で、27%が「貯蓄ゼロ」という厳しい状況もわかりました。年金収入は、厚生年金で月14万円台、国民年金で5万円台が平均であり、多くの人の貯蓄実態を表す中央値は475万円です。

この状況に9月からはじまった値上げラッシュの影響で、より一層の家計管理が必要になってきています。このため、今からでもできる「生活防衛」をはじめることが大切です。毎日の支出を少しずつ見直すことで、物価高に負けない生活を築くことができます。

たとえば、携帯電話などの固定費の見直しや、ポイント還元のあるキャッシュレス決済の活用、スーパーの特売日を狙った買い物などが有効です。これらの小さな工夫を積み重ねることが、将来の不安を和らげ、心穏やかな老後を過ごすための大きな力になるはずです。

参考資料

村岸 理美