2025年8月15日、内閣府から4~6月期のGDP速報(1次速報)が発表されました。GDP(=Gross Domestic Product)は国内総生産のことですが、国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計を表しています。2025年4〜6月期の実質GDP成長率は前期比0.3%増のプラス成長となりましたが、今回は、「GDPの結果が私たちの暮らしにどう影響するのか」詳しくみていきます。GDPの結果から読み取れる家計の現状や、家計管理に役立つお金の管理方法まで解説します。

1. 「そもそもGDPとは何?」国内の《お金の動き》がわかるもの

国内の《お金の動き》がわかるGDP

国内の《お金の動き》がわかるGDP

出所:筆者作成

GDPは、国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計を表しています。ざっくり言うと「国内で生まれた経済活動の総まとめ」のことで、国内の”お金の動き”がわかります。GDPの数値が大きければ大きいほど「国内でたくさんお金が動いている=景気がいい」とされます。

1.1 付加価値をおにぎり屋さんで説明

たとえば、まちの小さなおにぎり屋さんがあるとします。国産のコメ(50円)と国産の海苔(20円)を使って、一つ200円のおにぎりを売ります。

付加価値をおにぎり屋さんで説明

付加価値をおにぎり屋さんで説明

出所:筆者作成

このとき、

  • 付加価値:200円(売上)-70円(コメと海苔の原材料)=130円

この130円が、おにぎり屋さんの生み出した付加価値(=GDPにカウントされる分)ということになります。この付加価値の中には、従業員の給料や店の家賃・光熱費に加えて、おにぎりを握る手間(労働の価値)が含まれています。