2.3 物価上昇(インフレ)の影響

年金額は物価や賃金に連動して毎年見直されますが、年金額は物価上昇率を上回ることはありません。

直近の物価上昇率を見てみましょう。総務省「消費者物価指数」によると、ここ数年で上昇が続いています。

最近では、米の価格上昇が話題になりました。上記グラフは生鮮食品を除く総合指数ですが、米などもこのグラフに反映されています。

65歳以上夫婦世帯で支出の多くを占める食費は、物価高の影響を受けやすくなっています。

また、光熱費も燃料価格高騰の影響で上昇し、節約しても限界があります。

2.4 これら3つが赤字の原因

削れない固定費がベースとして高く、

年齢とともに増える医療費が上乗せされ、

さらに物価上昇で食費・光熱費が押し上げられる、

この「三重苦」により、年金収入だけでは赤字が“普通”という状況が生まれていると考えられます。

現役世代のうちから固定費の見直しや医療・介護費の備えを進めておくことが、将来の家計防衛につながります。