3. 豊かな老後生活を送るためのポイント
リタイアを控えている方は、豊かな老後生活を送るための準備を本格的に進めなければなりません。
具体的に、何をすべきかを解説します。
3.1 資産運用を通じて資産を着実に増やす
公的年金だけに頼らず、取り崩すための資産を自助努力で用意したり、複数の収入源を確保したりすることが重要です。たとえば、NISAを活用して投資信託や株式を購入したり、iDeCoを活用して上乗せとなる年金を用意したりする方法が挙げられます。
低コストのインデックスファンドを購入し、運用しながら必要な分だけ引き出すことで、資産の寿命を延ばせるでしょう。また、株式投資をすれば投資先の企業によっては配当金を受け取れるため、年金の上乗せとなるインカムを得られます。
3.2 健康への投資を怠らない
医療費の増加は老後の大きな負担となります。定期的な健康診断や予防医療を心がけ、生活習慣病の予防に努めて、将来の医療費を抑制しましょう。
適度な運動習慣を維持しつつバランスの良い食事を心がけることは、健康寿命を延ばし、介護費用の軽減にもつながります。心身の健康は老後の経済的な不安を軽減し、生活の質を大きく左右する重要な「資産」です。
4. まとめにかえて
65歳以上無職夫婦世帯では月約3万4000円の赤字が発生しており、計画的な資産形成は欠かせません。
豊かな老後を迎えるためには、早い段階でNISAやiDeCoを活用し、老後資産を用意する必要があります。あわせて、健康への投資も行い医療費や介護費の発生を抑えることも、大切な対策です。
参考資料
柴田 充輝
執筆者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1000記事以上の執筆実績あり。保有資格は1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引主任士など。
監修者
マネー編集部貯蓄班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、大手証券会社やメガバンク等の金融機関にて勤務経験のある編集者が中心となり、金融庁や総務省など官公庁の公開情報等をもとにお金の課題に寄り添う専門チームです。
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CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年6月23日)