8月15日は年金支給日。平均月額は国民年金(老齢基礎年金)が5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)が14万円台ですが、物価上昇の今、それだけで安心とは言えないかもしれません。

【男女別】国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

【男女別】国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

。特に夏は支出もかさむ季節。そんななか、「年金だけで本当に生活できるの?」と不安を感じる方も多いはずです。今回は、厚生労働省の調査をもとに、高齢者の生活実態と、年金に上乗せされる「老齢年金生活者支援給付金」について詳しく解説します。

1. シニア世帯の生活実態と「感じている不安」

厚生労働省の「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、生活意識において、高齢者世帯(※)の半数以上(55.8%)が「大変苦しい」「やや苦しい」と回答し、日々の生活に経済的な厳しさを感じています。

※高齢者世帯:65歳以上の者のみで構成するか、又はこれに18歳未満の者が加わった世帯

1.1 半数以上が「生活が苦しい」と回答

  • 大変苦しい:25.2%
  • やや苦しい:30.6%
  • 普通:40.1%
  • ややゆとりがある:3.6%
  • 大変ゆとりがある:0.6%

また、「公的年金・恩給を受給している世帯」のうち43.4%が、「公的年金・恩給」が唯一の収入源であることも分かっています。

さて、年金暮らしのシニア世代が一定の所得要件を満たすと「老齢年金生活者支援給付金」の支給対象となることをご存じでしょうか。