3. 厚生年金の受給額
続いて、厚生年金の平均額も見ていきましょう(国民年金の金額を含む)。
- 全体の平均年金月額:14万6429円
- 男性の平均年金月額:16万6606円
- 女性の平均年金月額:10万7200円
厚生年金の受給額は、厚生年金保険の加入期間や報酬に基づいて計算します。公的年金は終身年金であることを考えると、できるだけ厚生年金に加入して働けば、老後の経済的安心は大きくなります。
なお、政府は社会保険の加入対象を拡大する方針です。
社会保険に加入すると、社会保険料の負担が発生するデメリットがあります。一方で、加入条件が緩やかになることで、心身ともに無理のない範囲で働きつつ、将来の年金額を増やすことが可能です。
なお、年金記録や受給見込額などの情報はマイナポータルの「年金」から閲覧できます。自分の年金額を確認したうえで、老後生活の設計を考えてみましょう。
4. まとめにかえて
高齢者世帯の貯蓄状況と年金受給額の現実は、多くの人にとって厳しいものとなっています。貯蓄ゼロ世帯約2割存在し、年金額も生活費をまかなうには不十分な水準です。
この状況を改善するためには、現役時代からの継続的な資産形成と、可能な限り長期間の就労が重要になります。政府も社会保険の適用拡大を進めており、働きながら年金額を増やす機会は広がっています。
マイナポータルで自身の年金見込額を確認し、早めの老後設計を行うことが、安心できる老後生活への第一歩となるでしょう。
参考資料
柴田 充輝