4. 「自動車を所有しない理由」に都市と地方で異なる側面が! 上位の理由を深堀り
では、実際に自動車を所有していないZ世代は、どのような理由を挙げているのでしょうか。
4.1 自動車を所有しない理由、都内1位「家族のクルマで間に合う」、地方1位「自動車の価格が高い」
「自分名義の自動車を所有していない理由」〈東京・トップ5〉
- 1位:家族のクルマで間に合うから(43.1%)
- 同率2位:自動車の価格が高いから(31.9%)
- 同率2位:自動車の維持費が高いから(31.9%)
- 3位:公共交通機関で十分だから(29.2%)
- 4位:レンタカーやカーシェアで間に合うから(19.4%)
- 5位:駐車場が確保できないから(18.1%)
「自分名義の自動車を所有していない理由」〈地方・トップ5〉
- 1位:自動車の価格が高いから(35.6%)
- 2位:自動車の維持費が高いから(32.2%)
- 3位:家族のクルマで間に合うから(28.8%)
- 4位:公共交通機関で十分だから(16.9%)
- 5位:自動車購入における手続きが面倒だから(15.3%)
東京で自分名義の自動車を所有していない理由の上位は「家族のクルマで間に合うから」(43.1%)、「自動車の価格が高いから」(31.9%)、「自動車の維持費が高いから」(29.2%)でした。
加えて、「レンタカーやカーシェアで間に合うから」(19.4%)、「駐車場が確保できないから」(18.1%)など、都市ならではの理由も上位に挙がっています。
一方、地方では「自動車の価格が高いから」(35.6%)、「自動車の維持費が高いから」(32.2%)といった費用面がトップ2を占めています。
「家族のクルマで間に合うから」(28.8%)も上位ですが、東京ほど公共交通機関の利便性を理由にする声は多くありません。
4.2 将来的にも考え中…「自分名義の車を欲しいと思わない」理由は?
「自分名義の自動車をほしくない理由」〈東京・トップ5〉
- 1位:公共交通機関で十分だから(48.6%)
- 2位:自動車の価格が高いから(41.1%)
- 3位:自動車の維持費が高いから(37.4%)
- 4位:自分の運転が怖いから(30.8%)
- 5位:家族のクルマで間に合うから(23.4%)
「自分名義の自動車をほしくない理由」〈地方・トップ5〉
- 同率1位:家族のクルマで間に合うから(32.0%)
- 同率1位:自分の運転が怖いから(32.0%)
- 同率2位:自動車の価格が高いから(28.0%)
- 同率2位:自分で運転したくないから(28.0%)
- 3位:公共交通機関で十分だから(24.0%)
- 4位:自動車の維持費が高いから(22.0%)
- 5位:駐車場が確保できないから(14.0%)
ちなみに「自分名義の車を欲しいと思わない理由」として挙げられているのは、東京では「公共交通機関で十分だから」(48.6%)が最も多く、次いで「自動車の価格が高いから」(41.1%)、「自動車の維持費が高いから」(37.4%)と続きます。
地方では「自分の運転が怖いから」(32.0%)が最も高く、次いで「自動車の価格が高いから」(28.0%)、「公共交通機関で十分だから」(24.0%)が挙げられています。
地方では運転への心理的ハードルが、都市部では公共交通機関の利便性が、自動車を持たない・欲しがらない大きな理由となっていることが見て取れます。
5. まとめにかえて
若い世代のクルマ離れは単に車への興味がないというよりも、経済的な理由から所有をためらっているという現実的な側面が強く影響していることがわかりました。
Z世代の多くは車の必要性を認識しており、将来的な所有も視野に入れているものの、維持費の高さがその実現を阻む大きな要因となっていると言えるでしょう。
また都市部では、カーシェアやレンタカー、鉄道など、自分の車がなくても移動手段があることも要因と言えそうです。
企業は、Z世代のライフスタイルや価値観に合わせ、必要な時に使えるような新たな車の利用形態や経済的な負担を軽減するサービスの提供が求められるかもしれません。
参考資料
LIMO・U23編集部