3. 働く人にとっての“年金改革”の意味とは
今回は「年金制度改正法」のポイントと、とりわけ働き世代に関わる「標準報酬月額の上限引き上げ」について解説します。
まとめると、
- 標準報酬月額の上限が65万円→75万円へ段階的に引き上げ
- 新しい上限に該当する人は保険料負担は増えるがその分、年金額が上がりやすくなる
- 制度全体の財政基盤が強化され、将来の安心感にもつながる
高収入層の方にとって「損している感」が薄れる今回の制度見直し。新しい上限に該当する方は、足元の保険料負担は増えますが、自分のキャリアや収入がより確実に将来の年金に反映される流れが始まっています。
参考資料
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
- 厚生労働省「社会保険の加入対象の拡大について」
- 厚生労働省「厚生年金等の標準報酬月額の上限の段階的引上げについて」
- 厚生労働省「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律(令和7年法律第74号)の概要等」
- 日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
村岸 理美