2. 費用を減らしたいものは何?
「お金を使っている」ものと「もっと費用を減らしたい」ものの比較

出所:Z世代のイマ~変化する消費とお金のカタチ~|好きなことや経験に優先消費 投資やキャッシュレスは発展途上|日本インフォメーション株式会社
現状で「推し活・オタ活(ヲタ活)」にお金を使っており、今後も使いたいという回答の多かったZ世代ですが「もっと費用を減らしたい」項目でも「推し活・オタ活(ヲタ活)」が上位に挙がっており、費用を減らしたいと考えている人も多くいることがわかります。
推しのためによりお金を使っていきたいと思っている人と、使い方を変えていきたいと考えている人で二分されているようです。
ただ、「食費」や「外食費」「スマホ代」が減らしたい項目として上位に挙がっていて、日常的にかかってくる費用を減らしたいと考えているようです。
一方で「貯金」を減らしたいと考えている人はほぼいないようで、今後の生活に備えている現実的な一面もわかります。
Y世代は「食費」や「外食費」「スマホ代」をより減らしたいと考えている人が多くなっています。Z世代と同じ項目であり、この三項目はそもそもが「高い」と考えている人が多いようですね。
3. Z世代は「コト消費」最優先?マネーリテラシーも高い様子
次に、お金についてどのような考えを持っているのかを見ていきましょう。
Z世代の26.3%が「お金について勉強している」と回答しています。Y世代の回答率は21.1%であることから、Z世代は資産形成やマネーリテラシー向上に関心を持っていると言えるでしょう。
また、Z世代の30.9%が「物質的な物よりも、体験や経験にお金を使いたい」と回答しています。「推し活」や旅行、イベントなど、記憶に残る体験や経験にお金を投じることを重視しているようです。
この結果から、Z世代は漠然とした将来への不安を抱えつつも、それを解消するために能動的に「お金の勉強」に取り組むことで将来に備え、そのうえで自分が価値を感じる「体験」にお金を使っていることがうかがえます。
そして、「早期リタイア(FIRE)したい」「稼ぐために、たくさん働くのはいやだ」と考えている人は、Z世代のほうがY世代よりも少なくなっています。Z世代は若手であり、キャリアに対して上昇志向があるのかもしれません。
ただ、「もっと収入をアップしたい」という項目でもZ世代のほうがY世代よりも少なくなっており、Z世代は収入の多さだけでキャリアを考えているわけではないことがわかります。
そして、Y世代と比べると、たくさん働くことにも抵抗感が少なく、長期的なキャリアを考えていることもわかります。
このことも、将来への不安から生まれた価値観かもしれません。
一方、Y世代は「もっと収入をアップしたい」(63.1%)、「将来の経済環境(景気、就職状況、収入など)について不安を感じる」(61.1%)、「早期から老後資金や非常時のための貯蓄をすることに重要だ」(58.0%)といった項目でZ世代よりも高い割合となっています。
結婚したり子どもができたりと、Z世代よりも経済的な不安が大きくなる時期であるため、将来の安定や収入増加、計画的な貯蓄をより重視するのでしょう。