「自分らしさ」を大切にして行動することが多いと言われるZ世代。
あらゆるものごとについて考え方も多様化しているZ世代は、お金に対してどのような価値観を抱き、実際にどのようなことにお金を使っているのでしょうか。
今回は、Z世代の上の世代である「Y世代」との比較を通じて、「Z世代」の消費傾向に迫ります。
1. 「推し活・オタ活」にお金をかけたいZ世代
日本インフォメーション株式会社が実施した「Z世代のイマ~変化する消費とお金のカタチ~」の調査を参考に考えていきます。
まずは調査概要です。
1.1 調査概要
- 調査地域:日本全国
- 調査対象:16~49歳 男女
- 調査実施期間:2025年3月17日~3月18日
- 調査手法:インターネットリサーチ
- サンプルサイズ:有効回収計 1002サンプル
- Z世代(16~27歳):495名(男性246人、女性249人)
- Y世代(28~49歳):507名(男性255人、女性252人)
1.2 Z世代がお金を使っているものと、お金をかけたいものは何?
「お金を使っている」ものと「もっとお金をかけたい」ものの比較1/3
出所:Z世代のイマ~変化する消費とお金のカタチ~|好きなことや経験に優先消費 投資やキャッシュレスは発展途上|日本インフォメーション株式会社
最初に、現在お金を使っているものと、今後もっとお金をかけたいものについて見ていきましょう。
Z世代とY世代ともに、現在お金を使っている項目では「外食費」や「食費」「スイーツ」など飲食費が上位となっています。
Z世代では「推し活・オタ活(ヲタ活)」にもお金を多く使っています。Y世代は見られない傾向です。
また、今後もっとお金をかけたいものとしてZ世代Y世代ともに「食費」「外食費」が挙がっているほか、「投資」が上位に入っていますが。比較するとY世代の方がよりお金kをかけたいと考えていることがわかります。
Z世代では引き続き「推し活・オタ活(ヲタ活)」も上位となっています。
この結果から、Z世代は「推し活」のような自分が好きなことに対してお金を使っていきたいと考えていることがうかがえます。
2. 費用を減らしたいものは何?
「お金を使っている」ものと「もっと費用を減らしたい」ものの比較2/3
出所:Z世代のイマ~変化する消費とお金のカタチ~|好きなことや経験に優先消費 投資やキャッシュレスは発展途上|日本インフォメーション株式会社
現状で「推し活・オタ活(ヲタ活)」にお金を使っており、今後も使いたいという回答の多かったZ世代ですが「もっと費用を減らしたい」項目でも「推し活・オタ活(ヲタ活)」が上位に挙がっており、費用を減らしたいと考えている人も多くいることがわかります。
推しのためによりお金を使っていきたいと思っている人と、使い方を変えていきたいと考えている人で二分されているようです。
ただ、「食費」や「外食費」「スマホ代」が減らしたい項目として上位に挙がっていて、日常的にかかってくる費用を減らしたいと考えているようです。
一方で「貯金」を減らしたいと考えている人はほぼいないようで、今後の生活に備えている現実的な一面もわかります。
Y世代は「食費」や「外食費」「スマホ代」をより減らしたいと考えている人が多くなっています。Z世代と同じ項目であり、この三項目はそもそもが「高い」と考えている人が多いようですね。
3. Z世代は「コト消費」最優先?マネーリテラシーも高い様子
次に、お金についてどのような考えを持っているのかを見ていきましょう。
Z世代の26.3%が「お金について勉強している」と回答しています。Y世代の回答率は21.1%であることから、Z世代は資産形成やマネーリテラシー向上に関心を持っていると言えるでしょう。
また、Z世代の30.9%が「物質的な物よりも、体験や経験にお金を使いたい」と回答しています。「推し活」や旅行、イベントなど、記憶に残る体験や経験にお金を投じることを重視しているようです。
この結果から、Z世代は漠然とした将来への不安を抱えつつも、それを解消するために能動的に「お金の勉強」に取り組むことで将来に備え、そのうえで自分が価値を感じる「体験」にお金を使っていることがうかがえます。
そして、「早期リタイア(FIRE)したい」「稼ぐために、たくさん働くのはいやだ」と考えている人は、Z世代のほうがY世代よりも少なくなっています。Z世代は若手であり、キャリアに対して上昇志向があるのかもしれません。
ただ、「もっと収入をアップしたい」という項目でもZ世代のほうがY世代よりも少なくなっており、Z世代は収入の多さだけでキャリアを考えているわけではないことがわかります。
そして、Y世代と比べると、たくさん働くことにも抵抗感が少なく、長期的なキャリアを考えていることもわかります。
このことも、将来への不安から生まれた価値観かもしれません。
一方、Y世代は「もっと収入をアップしたい」(63.1%)、「将来の経済環境(景気、就職状況、収入など)について不安を感じる」(61.1%)、「早期から老後資金や非常時のための貯蓄をすることに重要だ」(58.0%)といった項目でZ世代よりも高い割合となっています。
結婚したり子どもができたりと、Z世代よりも経済的な不安が大きくなる時期であるため、将来の安定や収入増加、計画的な貯蓄をより重視するのでしょう。
4. まとめにかえて
Z世代は将来に対する不安はあるようですがまだ漠然とした不安にとどまっており、「推し活」など自分が現在高い価値を感じるものにお金を使っている傾向が強いようです。
一方でお金についての勉強をしていたり、「推し活」の費用を減らしたいとしている人もいることから、将来を見据えてお金の使い方を見直そうとする人も一定数いるようです。
今回の調査で、Z世代は「好きなコト」にはたくさんお金を使いつつ、賢く貯めて将来に備えようとしていることがわかりました。
現代は不安定で予測不可能な「VUCA」の時代とも言われています。
そのため、Z世代はその漠然とした不安に対して、しっかりと経験したいことを経験し、学ぶべきものを学ぶことで対策をしているのではないでしょうか。
参考資料
LIMO・U23編集部