筆者はファイナンシャルアドバイザーとして、日々多くのお客様からさまざまなご相談を受けています。その中でも特に多いのが、老後の生活資金に関するお悩みです。

老後の資金計画を立てるうえで大切なのは、自分がどのような暮らしをしたいのかを明確にすることです。生活の質や住む場所、趣味や医療費などによって、必要なお金は人それぞれ大きく異なります。

この記事では、単身世帯が老後の生活に必要な費用と年金の平均受給額を確認しながら、年金の受給額を増やすための方法についても詳しく解説していきます。

1. 【65歳以上・無職単身世帯】平均で「毎月2万7817円」の赤字

総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上・無職単身世帯は平均で「毎月2万7817円の赤字」となっています。

《単身》65歳以上無職世帯の平均的な毎月の家計収支

  • 実収入:13万4116円
  • 消費支出:14万9286円
  • 非消費支出:1万2647円
  • 赤字:2万7817円

公的年金は、偶数月に前月までの2カ月分がまとめて支給されるしくみですが、国民年金と厚生年金には、どのような人が加入することになっているのでしょうか。