3. 年金振込額が変わって手取りが「増える」「減る」のはどんな人?
年金振込額が変わって手取りが増える人と減る人は、以下のとおりです。
3.1 手取りが増える人
- 前年の所得が前々年に比べて減った人
3.2 手取りが減る人
- 前年の所得が前々年に比べて増えた人
- 65歳になったばかりの人
手取りが増えるのは、前年の所得が前々年に比べて減った人です。所得が減ると、介護保険料が安くなり、徴収される金額が少なくなるためです。「昨年パートを退職した」「年金受給を機に、個人事業を少しずつ縮小している」といった人は、所得が減少している可能性が高いでしょう。
一方、前年の所得が前々年に比べて増えた人は、介護保険料の金額が上がり、手取りが減ります。たとえば、生命保険の満期保険金や解約返戻金を受け取っていたり、アパート経営による不動産収入があったりすると、所得が増えやすいです。
また、65歳になった人も手取りが減少します。65歳になると、介護保険料の算定基準が変わります。会社員時代は事業主と折半して納めますが、65歳からの介護保険料は全額自身で負担しなければなりません。現役時代よりも徴収される保険料が増える可能性が高く、その分手取り年金額も減ってしまうのです。
所得額やライフステージによって手取り額は変動するため、毎年の年金振込額はよく確かめておきましょう。次章では、年金振込額を確かめる方法を解説します。