夏本番を迎え、エアコンの買い替えや購入を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、エアコンの購入費用は、決して少額ではないため、購入を悩んでいるケースもあるでしょう。
内閣府「月例経済報告 2025年6月公表」によると、日本の消費者物価は2014年~2025年にかけて上昇しています。
また、内閣府によると消費者物価(生鮮食品及びエネルギーを除く総合)の先行きは、当面上昇していくことが見込まれています。
そのため、多くのご家庭に大きな負担が生じていることが考えられます。
この記事では「エアコンの購入費」において、住民税非課税世帯等を対象とする「自治体独自の助成制度の例」を3つご紹介します。
自治体によって制度が異なりますので、お住まいの自治体の情報を調べる際の参考にしてください。
記事後半では、住民税非課税世帯となる「年収や所得の目安」について解説します。
1. 【エアコン購入費の助成】住民税非課税世帯が対象「独自の助成制度の例」①東京都中央区
住民税非課税世帯を対象に、エアコンの購入費の助成を行う自治体があります。
たとえば「東京都中央区」では、以下の住民税非課税世帯や生活保護世帯を対象に、エアコン購入費等を助成しています。
1.1 【東京都中央区】「エアコン購入費の助成」対象になる人
- 申し込み時点で中央区に住民登録がある
- 中央区に住んでいる世帯で、自宅にエアコンが1台もない、または故障等で冷房機能を使用できるエアコンが1台もない世帯
- 次のいずれかに該当する
- 世帯全員が令和6年度分または令和7年度分の住民税が非課税の世帯
- 生活保護受給中の世帯
※それぞれ対象外となるケースがあります。詳しくはお住まいの自治体窓口等でご確認ください。
東京都中央区では「エアコン購入費助成」の金額は、エアコン本体購入費6万7000円+設置工事費(設置に伴う撤去費を含む)3万3000円の、合計10万円が限度です。
なお、超えた分は自己負担となります。※いずれも税込みとなります。
2. 【エアコン購入費の助成】住民税非課税世帯が対象「独自の助成制度の例」②東京都多摩市
東京都多摩市でも、住民税非課税世帯等を対象とした「エアコンの購入費の助成」を実施しています。
自宅に家庭用エアコンを設置していない、もしくは経年劣化等の故障により使用できるエアコンが1台もない住民税非課税世帯等が対象です。
また、2010年以前に製造されたエアコンのみを使用している非課税世帯等も対象になります。
2.1 【東京都多摩市】「エアコン購入費の助成」対象になる人
- 多摩市に住民登録があり、世帯全員の令和6年度の住民税が「非課税」または「均等割のみ課税」である世帯
- 多摩市で生活保護または中国残留邦人等支援給付を受給しており、生活保護法等での冷房器具支給要件に該当しない方のみで構成される世帯
東京都多摩市の「エアコン購入費助成」の金額は、1世帯(1戸・1台)あたり10万円です。
「実際に支払った金額」と「助成限度額」のうち、どちらか低い額が対象となり上限額を超えた分は自己負担になります。
市職員が状況を確認するため、その訪問前に購入したエアコンは助成対象外となるため、注意が必要です。
※それぞれ対象外となるケースがあります。詳しくはお住まいの自治体窓口等でご確認ください。
※いずれも税込みです。
3. 【エアコン購入費の助成】住民税非課税世帯が対象「独自の助成制度の例」③東京都葛飾区
東京都葛飾区では「令和7年度葛飾区非課税世帯等エアコン購入費等助成事業」を実施しています。
- 自宅にエアコンが1台もない世帯
- または故障等により冷房機能を使用できるエアコンが1台もない状態で、経済的な事情によりエアコンの購入が困難な世帯
東京都葛飾区では、上記に該当する方を対象に、エアコンの購入費等を助成しています。
3.1 【東京都葛飾区】「エアコン購入費の助成」対象になる人
- 申請日時点で葛飾区に住民登録があり、現在葛飾区に住んでいる世帯
- 自宅にエアコンが1台もない又は故障等で冷房機能が使用できるエアコンが1台もない
- 次の1・2のいずれかに当てはまる世帯
- 令和6年度又は令和7年度住民税が世帯全員非課税、免除又は住民税均等割のみ課税の世帯
- 生活保護を受給中で、生活保護制度で支給対象とならない世帯
該当する人にはエアコン本体購入費7万3000円と、設置工事費3万3000円の「合計10万6000円」を限度に助成されるしくみです。
なお、上限額を超過した費用は、自己負担となるため注意しましょう。
※それぞれ対象外となるケースがあります。詳しくはお住まいの自治体窓口等でご確認ください
※いずれも税込みです。
ここまで、いくつかの自治体による「エアコン購入費の助成」の例をご紹介しました。
実施の有無だけでなく、対象者の要件や対象となるエアコン、申請期限など自治体ごとに異なります。
「エアコン購入費の助成」を受けたいと考えている方は、お住まいの情報をしっかり調べましょう。
次は「住民非課税世帯」に該当する要件について解説します。
4. 【住民非課税世帯】該当する要件とは?
住民税は、お住まいの地方自治体に納める税金で「均等割」と「所得割」の2つで構成されています。
エアコン助成の条件で「均等割のみ課税」などもありましたが、原則、両方が非課税となる世帯を「住民税非課税世帯」といいます。
4.1 「住民税非課税」になる要件
住民税非課税になる要件は自治体によって異なるケースもありますが、主に以下のとおりです。
- 生活保護を受けている
- 障害者、未成年者、寡婦、ひとり親で、前年の所得が135万円以下である
- 前年の所得が各市町村などの基準を下回る
気になるのが、3の所得や収入目安ではないでしょうか。
4.2 「住民税非課税」になる収入要件
具体的な年収の目安として、東京都港区の例では以下のような水準があります。
- アルバイトやパートの給与収入が100万円以下
- 65歳以上で年金受給のみの人は、年金収入が155万円以下
- 65歳未満で年金受給のみの人は、年金収入が105万円以下
- 不動産収入等所得がある人は、収入から必要経費を引き、合計所得が45万円以下(令和2年度まで35万円以下)
4.3 「住民税非課税世帯」になる手続き
住民税非課税世帯になるための手続きを聞かれることもありますが、ご自身で申請する必要はありません。
なぜなら、確定申告や年末調整をもとに、自治体が自動的に判定するからです。
ただし、所得が未申告であれば、助成が受けられないこともあります。
5. お住まいの自治体で「活用できる制度」がないかよく確認しましょう
住民税非課税世帯のように一定の要件を満たす世帯には、さまざまな支援制度があります。
お住まいの自治体でどういった制度があるのかを、ご自分でチェックしてみるのがよいかもしれませんね。
一方で支援制度などは今後も続く保障はないため、頼りすぎるのもよくないでしょう。
受けられる支援は受けつつ、ご自身による工夫も大切です。
固定費を見直したり、家計の状況を把握したりするなどさまざまな方法があります。
物価高が続いていますので、この機会にぜひお金に関して今一度考えてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 多摩市「令和6年度の住民税非課税・均等割のみ課税世帯等へ、エアコン購入費等を助成します」
- 東京都中央区「住民税非課税世帯等エアコン購入費助成」
- 港区「住民税(特別区民税・都民税)はどういう場合に非課税になりますか。」
- 葛飾区「令和7年度葛飾区非課税世帯等エアコン購入費等助成事業」
- 内閣府「月例経済報告 2025年6月公表」
川勝 隆登

