2025年6月13日に年金制度改正法が成立され、パートの社会保険加入要件としてあった「賃金月額8万8000円以上（いわゆる106万円の壁）」が3年以内に撤廃、また 「51人以上の企業が適用対象」についても段階的に撤廃が決まりました。
106万円の壁の撤廃により、「働き方をどうするか」悩まれる方も多いでしょう。
働き方を考えるとき、家事や育児などに忙しい今を考えることも大切ですし、あわせて考えたいのが老後の年金です。
老後の収入の柱となる公的年金。
現役時代の加入期間や、また厚生年金は収入に応じて納める保険料などにより、将来受給できる年金額が変わります。
今回はパートの社会保険加入要件を振り返りながら、「月8.8万円で10年と20年」働いたら年金はいくら増えるか見ていきましょう。
1. パートの社会保険適用「106万円の壁」は撤廃へ
まずは現行のパートの方の社会保険適用の条件をみてみましょう。
現行制度では、「被保険者（短時間労働者を除く）の総数が常時51人を超える事業所」に勤め、以下の要件を満たすとパートやアルバイトの方でも社会保険へ加入できるようになります。
- 週の所定労働時間が20時間以上であること
- 賃金の月額が8万8000円以上であること
- 雇用期間が2カ月を超えて見込まれること
- 学生でないこと
今回の年金制度改正法の成立により、今後は「週の所定労働時間が20時間以上であること」「学生でないこと」のみ残ることとなります。
