3. 共働き世帯・専業主婦世帯「家事・育児などの時間」夫婦の差はどれほどあるのか

ここまで、専業主婦を希望する女性の割合や、専業主婦世帯の収入事情などを見てきました。

ここで、総務省の「令和3年社会生活基本調査」より、共働き世帯と専業主婦世帯に分けた夫婦の時間の使い方を「仕事」「家事」「育児」「介護・看病」に分けて、1日あたり平均を比べてみましょう。

3.1 共働き世帯:夫/妻

  • 仕事:7時間12分/4時間4分
  • 家事:24分/3時間15分
  • 育児:20分/1時間4分
  • 介護・看病:1分/4分

3.2 専業主婦世帯:夫/妻

  • 仕事:6時間50分/2分
  • 家事:17分/4時間51分
  • 育児:25分/1時間55分
  • 介護・看病:2分/5分

共働き世帯が多い現代ですが、家事や育児の主な担い手が依然として女性であるという状況は、実はあまり変わっていないのかもしれません。

便利な家電やオンラインで完結できる手続きなどが増えたとはいえ、日々の育児や家事に追われる中で、「専業主婦がいいのか、共働きを続けるべきか」と悩む方も少なくないでしょう。

もちろん、夫と妻の労働時間や収入など、世帯ごとの事情によって家事の分担配分は変わってきますが、この問いの正解は一つではないでしょう。

大切なのは、夫婦それぞれの得意なことや心地よいと感じるペース、家庭の状況、そして周囲のサポート環境を見つめ直してみること。

また、お互いの苦手な部分をどう補い、支え合えるか。夫婦というチームでどう協力体制を築くかがポイントとなりそうです。

専業主婦か共働きかという「形」にこだわるのではなく、それぞれの家庭が納得できる、しなやかで心地よいバランスを見つけていくことが大切なのかもしれませんね。

参考資料

吉沢 良子