1. 「専業主婦になりたい」という気持ちの変化は?
共働き世帯が増える一方で、「専業主婦で家庭を切り盛りすることに向いている」「子どもが小さい間は家事・育児に専念したい」という思いを大切する人もいるでしょう。
女性たちの意識はどのように変化しているのでしょうか。ここからは、博報堂生活総合研究所の「生活定点」調査(1992年~2024年)の結果に目を向けてみます。
2024年の同調査では「今後してみたいことは何ですか?」という質問に対し、「専業主婦になりたい」と答えた女性の割合は20.0%でした。
これは前回調査(2022年:24.2%)から4.2ポイント低下し、調査が開始された1998年(26.9%)以降では最も低い数値となっています。
過去の推移を見ると、2004年の38.6%をピークに増減を繰り返しつつも、近年は緩やかな低下傾向にあることがわかります。
推移をみると以下の通りです。
1.1 「今後、専業主婦になりたい」と思う女性の割合の変化【全体】
- 1998年:26.9%
- 2000年:30.5%
- 2002年:33.0%
- 2004年:38.6%
- 2006年:28.0%
- 2008年:28.9%
- 2010年:31.8%
- 2012年:27.5%
- 2014年:28.2%
- 2016年:28.4%
- 2018年:25.8%
- 2020年:28.1%
- 2022年:24.2%
- 2024年:20.0%
年代別に見ると以下の通りです。
1.2 「今後、専業主婦になりたい」と思う女性の割合の変化【年代別】
- 20歳代:17.6%
- 30歳代:22.0%
- 40歳代:21.2%
- 50歳代:18.1%
- 60歳代:21.0%
年代別に2024年の結果を見ると、「専業主婦になりたい」と回答した割合は、30歳代が22.0%で最も高く、次いで40歳代(21.2%)、60歳代(21.0%)と続きます。
20歳代は17.6%と、調査対象年代の中では最も低い割合でした。キャリア形成期に当たる20歳代で「専業主婦になりたい」という割合が低くなるのは、ごく自然なことかもしれませんね。
一方で、子育て期にあたる30歳~40歳代では、その気持ちがやや高まる傾向が見られます。