3. 理想と現実のギャップから見る「共働き世帯が感じる不安」
先ほど共働き世帯の平均世帯年収が約800万円であることを紹介しましたが、これは「生活が苦しい」と感じるほどの年収水準なのでしょうか。
総務省の家計調査によると、二人以上世帯における勤労者世帯では毎月の消費支出が32万5137円となっています(2024年平均)。
年換算しても約390万円の消費支出ですので、800万円の年収があれば十分生活費はまかなえるように感じられます。
にもかかわらず共働き世帯が生活苦を感じる主な要因として、将来への備えに対する不安が挙げられます。
子供の教育費やマイホームの取得費、老後生活の備えなどを踏まえると、毎月数万円の積立が必要になることも珍しくありません。
目の前の生活費だけを考えればやりくりできないこともないけれど、将来のことを考えると今のうちから備えておかないと不安…そう感じている人が多いのではないでしょうか。
さらに物価上昇や税金・社会保障費の負担が大きくなっていることを考えると、結果的に「収入はあっても余裕はない」と感じる人が多いのも無理はないのかもしれません。