2025年6月20日に総務省が公表した「「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)5月分」によると、消費者物価指数(総合指数)は、前年同月と比べ3.5%上昇しています。

老後は収入が減少する傾向にあるため、物価高により、年金生活を過ごされている方はとくに大きな負担が生じていることが考えられます。

6月13日金曜日は、4月分と5月分の公的年金の支給日でした。

2025年度の公的年金は、前年度より1.9%引き上げられており、6月支給分より増えています。

しかし、物価の上昇には追い付いていないため、年金生活が大幅に改善されるというわけではなさそうです。

本記事では、2025年度に増額改定された国民年金や厚生年金が、前年度と比べどれくらい増えたのか、年金額例をご紹介します。

また、【年金早見表】をもとに60歳~90歳以上の平均受給額が月額いくらなのか解説しますので、ぜひご覧ください。

1. 国民年金の満額は「前年度より1308円増額」《厚生年金・国民年金》年金額例を確認

【2025年度】前年度と比べ1.9%増額!「厚生年金と国民年金」年金額例をチェック

【2025年度】前年度と比べ1.9%増額!「厚生年金と国民年金」年金額例をチェック

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします ~年金額は前年度から 1.9%の引上げです」~をもとにLIMO編集部作成

物価や賃金の変動などに応じて、公的年金の支給額は毎年度見直されています。

2025年度は前年度と比較して1.9%増えており、モデル世帯(※1)の年金支給額は月額で23万2784円となっています。

国民年金が満額受給となる場合(※2)は、「前年度より1308円増えて」月額6万9308円となります。

例として、夫婦ともに満額の国民年金を受け取るのであれば、世帯での受給総額は夫婦2人分で月13万8616円になります。

※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5 万円)で 40 年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額

公的年金は「偶数月の15日」に2カ月分まとめて支給されます。

もし15日が、土・日・祝日となる場合は、その直前の平日に振り込まれるしくみです。

2025年度の公的年金額の見直しは、2025年6月13日金曜日に支払われた「4月分と5月分の公的年金」から反映されています。

では、次回の公的年金の支給日はいつでしょうか。《2025年の公的年金の支給日》を確認しましょう。

1.1 【早見表】2025年の公的年金の支給日

【早見表】2025年の公的年金の支給日

【一覧表】2025年の年金支給日カレンダー

出所:日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」などをもとにLIMO編集部作成

 

年金支給日:支給対象月

  • 2025年4月15日(火) :2月・3月分
  • 2025年6月13日(金) :4月・5月分
  • 2025年8月15日(金) :6月・7月分
  • 2025年10月15日(水) :8月・9月分
  • 2025年12月15日(月) :10月・11月分

次は、「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」の2階建て構造について解説します。

ご自身やご家族がどの年金を受給できるのか、ぜひご確認ください。