すでに多くの人にとって欠かせないサービスとして定着しているメルカリ。便利な一方で取引をめぐるトラブルも多く報告されています。運営する株式会社メルカリは、2025年5月21日に発表会を開催し、抜本的な解決のための取り組みを公開しました。
1. 【メルカリの新方針】不正利用者の「排除」とユーザーの「救済」を約束
今回の発表会で同社が掲げた新方針は、不正利用者の「徹底的な排除」とトラブルにあったユーザーの「徹底的な救済」です。運営側の関与をこれまで以上に強化することで、プラットフォームをより健全な状態にするべく、新しい取り組みを開始します。
現在メルカリはユーザー数が2300万人、流通総額は1兆円に達していますが、規模の拡大に伴い、さまざまな問題が発生しています。具体的には、フィッシングによる不正ログイン・権利侵害品等の出品・返品詐欺等の不正利用・与信サービスを利用した不正決済などです。
メルカリはこれまでも安心安全のための取り組みとして、本人確認やアカウント監視、パスキーの導入など、さまざまな施策を行ってきました。25年4月時点で約76%のユーザーが本人確認を完了、1000万人以上がパスキーを登録しているなど、ユーザーへの促進も順調です。
24年11月にはサポート体制の強化や補償方針の大幅な見直し、不正利用者への対策強化を発表。半年にわたる試行錯誤と議論の末に、抜本的な解決を図るための新たな取り組みを実施することになりました。
同社の迫俊亮・執行役員 CEO Marketplaceは、「メルカリはトラブル解決に積極的に関与していく」と会社としての姿勢を強調。大規模なプラットフォームを運営する立場として、しっかりと責任を果たしていく考えを示しました。