3. 【RIZAP/25年3月期決算】FC展開の開始で出店数を再加速

当初目標に届かなかった25年3月期ですが、2026年3月期は収益力向上をテコに大幅増益を見込んでいます。具体的には、営業利益は前期の6.1倍となる110億円、EBITDAは1.3倍となる320億円を目指します。

収益力の停滞をもたらした品質改善への投資ですが、売上や会員数の伸びに依存しない収益構造が強化され、1店舗あたりの損益分岐点は大きく押し下げられました。chocoZAPは25年5月15日時点で約1800店舗を展開しているため、その効果は絶大です。

「3月より4月、4月より5月で店舗運営にかかるコストは抑制されている」(瀬戸社長)とのことで、26年3月期の収益力は自然に上向くことが予想されます。

コストを大幅に削減したことで26年3月期は大幅な収益力向上が見込まれる

資料

出所:RIZAPグループ株式会社提供

そして、新しい成長エンジンとして期待されるのが、FC展開の開始です。意外にもこれまでchocoZAPは全店が直営店で、実験スピードが速いという利点はありながら、自己資本に依存するという欠点もありました。

FC展開は以前から社内で議論されていたそうですが、店舗の品質改善がひと段落し、マニュアルなどによる均一化の目途が立ったことで、満を持してトライアルに進むことになりました。

FC展開に踏み切ることで、出店を再加速させる

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出所:RIZAPグループ株式会社提供

FCモデルのメリットは他社資本を活用したり、中小/地元企業が対象の助成金・補助金を受けたりできることです。オーナー側にとっても、無人運営が前提となるchocoZAPの業態はハードルが低く、魅力的なものになりそうです。

先述した通り、現在のchocoZAPの店舗数は約1800店舗ですが、国内の出店余地は自力出店で4500店舗、自治体連携で1700店舗と試算しています。FC展開は5月15日からトライアルをスタートしており、テストマーケティングをしながら最適化を目指します。

将来的には直営店/FC店舗などで6000店舗以上の出店を視野に入れている

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出所:RIZAPグループ株式会社提供