2. 【RIZAP/25年3月期決算】急ピッチで進めた店舗改善、成果は?

同グループが25年3月期に注力したのが、chocoZAP店舗の品質改善です。無人店舗という前例のない業態の急速な成長は、店舗管理に関するさまざまな問題を引き起こし、既存会員の満足度に悪影響を与えていました。

chocoZAPは「持続可能な成長」というキーワードをしばしば掲げていますが、その実現のために規模の成長ペースを一時的に落とし、集中的に品質改善へ投資を行いました。

例えば、フィットネスマシンの故障率・不具合率は24年11月時点で6.1%でしたが、25年5月時点では1.8%に改善。セルフメンテナンス会員やちょこっとメンテナンス(店舗の品質向上に特化した定期巡回スタッフ)などの仕組みを導入し、短期間で成果を挙げています。

フィットネスマシンの故障率・不具合率が大幅に改善

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出所:RIZAPグループ株式会社提供

品質改善の過程では、夏場のエアコン故障に伴う緊急対応など、想定外のトラブルも発生。その解消のために、店舗の温度や湿度を最適化する自動制御システムを導入しました。当初予定よりこれらの品質改善に対する投資額は増加しましたが、長期的には店舗運営のコスト減につながる取り組みとなりそうです。

温度や湿度を最適化する自動制御システムに投資

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出所:RIZAPグループ株式会社提供

定期巡回スタッフやフレンドリー会員、セルフメンテナンス会員の品質を均一化するためのマニュアルが整えられたことも、品質向上に貢献しています。各店舗の清掃状況などの評価が底上げされ、会員の満足度もアップしているとのことでした。

660項目にも及ぶマニュアルも作成し、メンテナンス品質の均一化を図った

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出所:RIZAPグループ株式会社提供