4. 老後資金の使い始めは「平均66.8歳」

今回は、最新版「家計調査」の結果をもとに、65歳以降の貯蓄事情を「無職世帯」と「働く世帯」で比較してみました。

生命保険文化センターの2022(令和4)年度「生活保障に関する調査」によると、私的に準備した老後資金を使い始める(始めた)年齢は平均66.8歳。

老齢年金の一般的な受給開始年齢は65歳です。

そのため、多くの世帯では、年金を受給し始めるまでは自分で準備した老後資金にはすぐに手を付けず、年金を主な収入源として生活をやりくりする傾向にあると推測できます。

だからこそ、65歳までの貯蓄や資産形成が、その先の暮らしの安心感を大きく左右すると言えるでしょう。

「人生100年時代」と呼ばれる今、健康寿命と資産寿命はセットで延ばしていく必要性が浮き彫りになっています。働き盛りの現役時代のうちから、計画的な準備を進めていくことが大切です。

参考資料

吉沢 良子