4. 老後資金の使い始めは「平均66.8歳」
今回は、最新版「家計調査」の結果をもとに、65歳以降の貯蓄事情を「無職世帯」と「働く世帯」で比較してみました。
生命保険文化センターの2022(令和4)年度「生活保障に関する調査」によると、私的に準備した老後資金を使い始める(始めた)年齢は平均66.8歳。
老齢年金の一般的な受給開始年齢は65歳です。
そのため、多くの世帯では、年金を受給し始めるまでは自分で準備した老後資金にはすぐに手を付けず、年金を主な収入源として生活をやりくりする傾向にあると推測できます。
だからこそ、65歳までの貯蓄や資産形成が、その先の暮らしの安心感を大きく左右すると言えるでしょう。
「人生100年時代」と呼ばれる今、健康寿命と資産寿命はセットで延ばしていく必要性が浮き彫りになっています。働き盛りの現役時代のうちから、計画的な準備を進めていくことが大切です。
参考資料
吉沢 良子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部 編集長室
LIMO編集部記者/校閲者/編集者/介護・終活記事担当
早稲田大学第一文学部卒。公益法人勤務を経て、フリーランス校閲・校正者として15年以上の経験を持つ。2020年よりLIMO編集部に所属。介護離職寸前の状態となったが、配置転換や社内初の介護休暇取得を経てビジネスケアラー生活を乗り切り、認知症の家族の看取りを経験した。一般社団法人終活協議会「終活ガイド資格1級」「認知症介助士」取得。現在は、厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、介護や終活など「シニアを取り巻くくらしとお金」にまつわる記事を担当。趣味は美術館巡り、映画鑑賞、庭いじり(2024年7月10日更新)
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元銀行員
武庫川女子大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行に入社。支店にてお客様相談課に配属され、国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、保険商品などを通し、資産運用を個人顧客向けに提案する業務を担当した。特に投資信託や保険商品の提案を得意としており、豊富な金融知識を活かした提案が強み。表彰歴多数。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)保有。
現在は株式会社モニクルリサーチのメディア編集本部・LIMO編集部に所属。「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」では厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。(2024年2月27日更新)。