2025年度の国民年金と厚生年金は、2024年度と比べ1.9%増額されています。

増額改定後のはじめての年金支給日は、6月13日金曜日でした。(4月分と5月分の公的年金の支給日)

しかし、年金が増えたとしても、物価の上昇に追い付いていないため「年金のみで老後生活を過ごすことはできるだろうか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、2025年度に1.9%増額改定された「モデル夫婦の年金額例」や、2014年~2025年における「日本の消費者物価の推移」をご紹介します。

また、記事の後半では、年金額改定通知書と年金振込通知書について解説しますので、老後の生活設計を立てる際にぜひ参考にしてください。

1. 2025年度は1.9%増額「モデル夫婦の年金額例」を見る

公的年金額は年度ごとに、物価や賃金を考慮したうえで見直されるしくみです。

2025年度の公的年金は、2024年度より1.9%の引き上られており、モデル夫婦世帯(※1)の公的年金の月額は23万2784円となっています。

なお、2025年度の国民年金の満額(※2)は月額6万9308円です。

年金額の例として「夫婦ともに国民年金のみ(満額と仮定)を受給する世帯」の場合、2人分の合算額は13万8616円となります。

※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5 万円)で 40 年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額

公的年金は前年度と1.9%比べ引き上げられましたが、実際のところ物価の上昇に追い付いていません。

では、2014年~2025年にかけて、日本の消費者物価はどのように変化しているのでしょうか。