3. 新NISAはメリットだけではない?知っておきたい「2つの注意点」とは

新NISAは魅力的な制度ですが、メリットだけでなく注意すべきポイントもあります。

知らずに利用すると、期待と違う結果になってしまうこともあるため、以下の2つの注意点を押さえておきましょう。

3.1 注意点1:損益通算ができない

新NISAでは、損益通算が利用できない点に注意が必要です。

新NISAの枠内で得た運用益は非課税となりますが、新NISA以外の口座での売買による利益や損失とは損益通算ができません。

3.2 注意点2:NISA口座は一人一つまでしか持てない

「新NISAは魅力的だから、あの銀行とあの証券会社で両方に口座を作ろう」と思う方もいるかもしれませんが、NISA口座は本人1人につき1つしか開設できません。

そのため、複数の金融機関で同時に口座を持つことはできない点に注意が必要です。

金融機関の変更は可能ですが、年に1回しかできず、頻繁な変更はできません。

便利な制度ではありますが、このようなルールもあるため、あらかじめ理解しておくことが大切です。

4. まとめにかえて

今回は新NISAで積立投資を行った場合のシミュレーションを紹介しました。

銀行金利の上昇の話が出てきているものの、物価上昇が続いていることを考えると、貯金だけでは現金の価値が目減りする状況はこれからも続くことが予想されます。

積立投資をすることで、貯金と比べて効率的にお金を増やせる可能性がある一方、元本割れのリスクもあるため、バランス良く行うことが重要です。

資産形成は何年後にいくら貯めたいかといった目標を明確にすることができれば、長期間の積立であっても途中で方針がぶれにくくなります。

資産形成を検討するタイミングでは、資産形成の目的も一緒に考えることができるとよりイメージが膨らむかもしれませんね。

参考資料

奥野 友貴