厚生労働省年金局の「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢年金の平均月額は以下のとおりです(2023年度末現在)。
- 国民年金:月額5万7584円
- 厚生年金(国民年金を含む):月額14万6429円
ただし、年金額は個人差があり、上記の平均月額を大きく下回る人は少なくありません。
こうした低所得の年金受給者の生活を支援するべく、2019年10月、年金生活者支援給付金制度がスタートしました。
対象者に給付金が支給されるのですが、1回限りではなく、対象である限りずっと支給されます。
本記事では、年金生活者支援給付金のうち老齢基礎年金を受給する低所得者が対象の「老齢年金生活者支援給付金」について、支給要件・支給額・申請方法を解説していきます。
1. 「年金生活者支援給付金」とはどんな制度?
「年金生活者支援給付金」の支給要件
「年金生活者支援給付金」は、低所得の年金受給者の生活を支援するために設けられた制度で、この給付金の一部は、消費税の引き上げによって得られた収入が充てられています。
年金生活者支援給付金は、2カ月ごとに年金に上乗せして支給され、受給している年金の額に応じて、以下の3つの種類があります。
- 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
今回は上記のうち、シニア世帯の暮らしと特にかかわりが深い「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件について見ていきましょう。