2025年4月より年金額が1.9%引き上げられましたが、実質的には物価上昇に見合うほどの増加ではなく、年金の価値は依然として低下傾向にあります。
このように年金だけに頼るには不安が残る現代において、「老後資金の準備」は安心した暮らしを送るために欠かせない課題です。
ところが、老後を意識し始める50歳代になっても、「貯蓄ゼロ」という世帯は少なくありません。
では、貯蓄が下手な人に共通する特徴には何があるのでしょうか。
本記事では、貯蓄がうまくいかない人に見られる特徴に加え、50歳代の貯蓄状況の実態についても詳しく紹介します。
1. 50歳代「貯蓄ゼロ」はどのくらい?世帯別に貯蓄割合を確認
まずは、老後を意識し始める50歳代の貯蓄事情について確認していきましょう。
金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」によると、50歳代の二人以上世帯・単身世帯それぞれの平均貯蓄額は下記のとおりです。
平均値は一部の高額な数値によって偏りやすいため、実際の生活に近い貯蓄状況を知るには「中央値」を基準にするのが適しています。
50歳代における二人以上世帯と単身世帯の貯蓄の中央値は、それぞれ「250万円」と「30万円」にとどまり、いずれも500万円未満です。
また、平均値と中央値の差が大きく開いていることから、世帯間での貯蓄格差が大きいことがうかがえます。
次に、50歳代の貯蓄状況を割合別に詳しく見ていきましょう。