2. 【老後に後悔しないために】貯蓄下手に共通する3つの特徴とは?

前章では、50歳代の貯蓄実態を見てきましたが、老後が目前に迫るこの年代でも、十分な資産を確保できていない世帯が少なくないことが明らかになりました。

では、「もっと早く行動していれば」と悔やまないためには、今のうちにどのような貯蓄習慣を身につけるべきなのでしょうか。

ここでは、貯蓄がなかなかうまくいかない人に共通する3つの特徴を踏まえながら、今すぐ始められる具体的な貯蓄の工夫や考え方について解説していきます。

2.1 特徴1.月末に余ったお金を貯蓄に回している

毎月の支出を抑え、月末に「余った分を貯金しよう」と考えている人は、もしかすると貯蓄が苦手なタイプかもしれません。

生活費や趣味・交際費などを優先して貯蓄に回そうとすると、貯金額が月によってばらつきやすく、思ったよりも貯められないというケースも少なくありません。

もし「気がつけば全部使ってしまっている」というタイプであれば、「先取り貯蓄」を検討してみるのがおすすめです。

先取り貯蓄とは、給料が振り込まれたタイミングで、一定額をあらかじめ別口座などに移しておく方法です。

手元のお金を意識的に抑えることで、その範囲内でやりくりする力も自然と身についていくはずです。

2.2 特徴2.支出の管理ができていない

お金を貯められない人の多くは、支出の管理に苦手意識を持っていたり、管理自体ができていなかったりします。

支出を管理するためには、まず通信費や光熱費といった「固定費」と、食費や日用品といった「変動費」の違いを理解することが大切です。

上記を見直せば、自分がどれだけのお金を、どこに使っているのかがはっきりと分かります。

家計簿をつけることが一般的ですが、長続きしない場合もあるので、完璧にしなくても構いません。

まずは「固定費」「食費」「娯楽費」の3つに分けて、どのくらい使っているかを簡単に把握することをおすすめします。

2.3 特徴3.貯蓄の目的・目標金額が不明確である

「貯蓄をしなければならない」と思っても、その目的や金額がはっきりしていないと、貯金はなかなか増えません。

たとえば、「子どもの教育費のために10年以内に500万円を貯める」といったように、明確なゴールを持つことが必要です。

「目的」「期日」「金額」といった具体的な目標を設定し、それに向けた方法を考えることで、楽しみながら進めるようになるでしょう。