6. 無職世帯の老後生活ではおよそ月3万円の赤字に
2023年度時点の総務省「家計調査」によると、65歳以上かつ無職・二人以上世帯の家計収支は次のとおりです。
実収入と実支出の金額で比較すると、1世帯あたりおよそ月3万円の不足となることがわかります。仮に65歳から90歳まで25年間生きるとすると約906万円の不足です。
こちらはあくまで平均値なので、更に長生きする、介護・医療費などに追加支出が発生する、そもそも平均より支出の多い暮らしをしている、などの要素があれば、さらに不足額は増大する可能性もあります。
家計調査では詳細な支出の内訳の平均値もでています。こちらを目安として、自分の場合はどの程度老後の収支に過不足が生じそうか考えてみましょう。あきらかに年金収入だけでは不足しそうな方は、早めに老後に向けた資産形成を始めておくのが得策です。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 羽村市「令和元年10月1日から年金生活者支援給付金制度がはじまりました。」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金制度について」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金の概要」
- 日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金のみの源泉徴収票は送付されるのでしょうか。」
- 株式会社帝国データバンク「2025年4月の値上げ、4225品目 1年6カ月ぶりに4千品目超える 年間累計は1万1707品目、前年実績の9割を超える」
- 総務省「家計調査 2023年度詳細データ」
中本 智恵