年に6回ある年金支給日ですが、次回の支給日は10月15日で年内では残り2回の年金支給となります。厚生労働省によると、公的年金の平均年金月額は国民年金で5万円台、国民年金を含めた厚生年金では14万円台ということがわかります。

国民年金・厚生年金《平均月額と個人差》

国民年金・厚生年金の平均月額(男女全体・男女計)

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

しかし、実際には月額2万円未満の年金で生活をされる方も少なくありません。

年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の所得となる場合には「年金生活者支援給付金」が受け取れる可能性があることをご存じでしょうか。

今回は「年金生活者支援給付金」の支給要件や金額について整理していきましょう。

1. 【年金生活者支援給付金】年金に上乗せで給付されるしくみ

年金生活者支援給付金は、年金収入やその他の所得が一定基準以下の人を支援する目的で、年金に上乗せして支給される制度です。2019年にはじまった比較的新しい制度で《老齢・障害・遺族》それぞれの年金生活者に対する3種類の給付金があります。

1.1 【年金生活者支援給付金】2025年度の給付額は引き上げ

2025年度の年金生活者支援給付金の給付金額は、前年度から2.7%の引き上げとなっています。

【2024年→2025年】年金生活者支援給付金の支給金額

年金生活者支援給付金の支給金額

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」をもとにLIMO編集部作成

老齢年金生活者支援給付金の基準額は月額5450円、遺族年金生活者支援給付金も月額5450円となります。また、障害年金生活者支援給付金は障害等級に応じて月額5450円(2級)または6813円(1級)となります。これらの給付金は年2回、2カ月分がまとめて年金に上乗せして支給されるため、基準額通りに受給できる場合、1回あたり約1万円、年間で約6万円を受け取れます。

厚生労働省のデータ(令和5年度)によると、2024年3月時点での平均給付月額は、老齢で4014円、障害で5555円、遺族で5057円でした。