老齢年金生活者支援給付金とは、年金収入が低く老後生活が難しい人が通常の年金に上乗せしてもらえる給付金です。以下の要件をすべて満たす場合、老齢年金生活者支援給付金の給付対象となります。
《年金生活者支援給付金の支給要件》
- 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税である
- 前年の公的年金等の収入金額※1とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は889300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は887700円以下※2である。
※1…障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれない
※2…昭和31年4月2日以後に生まれた人で789300円を超え889300円以下である場合、昭和31年4月1日以前に生まれた人で787700円を超え887700円以下である場合には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される
自分自身の年金収入が低いことに加えて、同一世帯も全員が住民税非課税であることが必要です。
また、老齢年金生活者支援給付金の給付金額は、現役時代の国民年金加入状況により決まります。
そこで本記事では、国民年金加入期間40年のうち全額免除期間が3年間ある人の老齢年金生活者支援給付金額をシミュレーションします。
老齢年金生活者支援給付金の給付金を計算する方法も紹介するので参考にしてみてください。
1. 老齢年金生活者支援給付金の計算方法
まずは、老齢年金生活者支援給付金の給付金額がどのように算出されるのか確認しましょう。
厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」によると、2025年度の老齢年金生活者支援給付金の給付額計算方法は以下のとおりです。
1.1 年金生活者支援給付金の給付額計算式
- 保険料納付済期間に基づく額(月額)=5450円×保険料納付済期間/被保険者月数480月
- 保険料免除期間に基づく額(月額)=1万1551円*1×保険料免除期間/被保険者月数480月
*1…1956年4月1日以前生まれの人は1万1518円。保険料全額免除、3/4免除、半年免除が対象。1/4免除期間は5775円(1956年4月1日以前生まれの人は5759円)
年金保険料の納付済期間と免除期間によって、月額給付金額が決まります。
保険料免除期間とは、所得が一定額以下の場合や失業した場合などに、国民年金担当窓口に申請することで保険料の全額あるいは一部の納付を免除される期間です。
保険料免除期間が長い人ほど、老齢年金生活者支援給付金の給付金額は高額となります。
2. 老齢年金生活者支援給付金をシミュレーション
老齢年金生活者支援給付金の給付額の計算方法を確認したところで、実際に給付額を計算してみましょう。
まずは、国民年金加入期間40年間(20~59歳)のうち3年間(36か月)保険料納付を全額免除された人の場合で計算します。計算式は以下の通りです。
5450円×444月/480月+1万1551円×36月÷480月=月5908円
※1956年4月2日以降に生まれた人
通常の年金に上乗せして、月5908円の老齢年金生活者支援給付金を受け取ることが可能です。
次に、国民年金加入期間40年間(20~59歳)のうち10年間(120か月)保険料納付を全額免除された人の場合もシミュレーションしてみましょう。給付額の計算式は以下の通りです。
5450円×360月/480月+1万1551円×120月÷480月=月6975円
※1956年4月2日以降に生まれた人
月6975円の老齢年金生活者支援給付金を受け取れます。
このように計算式に当てはめることで、自分がいくらの老齢年金生活者支援給付金をもらえるのかシミュレーションできます。
3. 老齢年金生活者支援給付金の給付時期
老齢年金生活者支援給付金は、通常の年金と同じ支給スケジュールです。ただし、振込自体は別でおこなわれます。
偶数月にその前月までの2か月分が支払われるため、次回振込日は2025年6月13日で、2025年4月・5月分の2か月分が合せて振り込まれます。
各月で振り込まれるわけではないため、注意しましょう。
4. 老齢年金生活者支援給付金は請求が必要
老齢年金生活者支援給付金の給付金額や支給スケジュールを紹介しました。ただし、老齢年金生活者支援給付金を受け取るには請求が必要です。
受給対象者に向けて請求書はがきが届くので、必要事項を記載し提出期限までに返送しましょう。
参考資料
苛原 寛