3. 富裕層に近づくためのカギ
富裕層に近づくためのカギとしては、以下の2点を意識してみましょう。
- 長期目線で投資をする
- 不要な支出を削減する
資産を増やす方法には「成果を上げて昇進を目指す」「転職して昇給を目指す」といった方法もあります。しかし、転職や昇進には、相応の努力や苦労が必要です。
長期投資や家計の改善は、誰でも比較的簡単に取り組みやすい方法です。富裕層を目指すのであれば、ぜひ試してみましょう。
3.1 長期目線で投資をする
長期投資は、富裕層へ近づくための重要な手段です。長期で投資をしていけば、複利効果によりお金を増やしやすくなります。また、コツコツと投資し続けることで収益率が安定し、価格変動のリスクも低減できます。
アッパーマス層や準富裕層が富裕層へ近づいたのは、前述のとおり経済情勢によって株式や投資信託といった資産の価値が上昇したためでした。長期的な投資をしてリスク性資産の比率を増やしていけば、資産額が増える可能性が高まるでしょう。
長期投資におすすめなのが「NISA」の活用です。NISAは運用益が非課税となる制度で、一度口座を開設すれば恒久的に利用できます。非課税で資産を保有できる期間も無制限で、老後までじっくりと投資ができます。
一方で、投資には元本割れや資産価値の暴落といったリスクもあります。運用方法によっては資産が減る可能性があることは、十分理解しておきましょう。
3.2 不要な支出を削減する
不要な支出の削減も、資産を増やしていくには大切です。物価上昇によりモノやサービスの価格が上昇しているからこそ、無駄な支出をなくすことで手元にお金を残せます。
たとえば、スマホ料金やインターネット料金といった通信費は、格安SIMや光コラボレーションを活用すれば毎月の費用を抑えられます。また、生命保険や自動車保険なども、実態に即した補償内容にしたり保険会社を変えたりすれば、保険料の抑制が可能です。
食費や光熱水費など必要な経費は削減せず、必要以上に金額を支払っているものを削減するようにしましょう。
4. まとめ
株式会社野村総合研究所の定義した「いつの間にか富裕層」は、金融リテラシーが高くても適切な投資方法を十分に把握できていない可能性があるとしています。資産運用を金融機関に任せており知らぬうちに資産が増えているのが要因です。
富裕層と呼ばれるほどのお金持ちになりたい人は、自分で投資を始めて金融リテラシーを身につけたうえで、資産を増やしていきましょう。
参考資料
- 株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」
- 七十七銀行「米ドル対円相場(仲値)一覧表 (2023年)」
- 国税庁「令和5年度 相続税の申告実績の概要」
石上 ユウキ