国民年金や厚生年金の受給額は一人ひとり異なり、高額受給者もいれば平均に満たない方もいます。年金額が少ない場合、毎月の生活費をカバーすることは難しくなるでしょう。
公的年金受給額が一定基準に満たない方に対し、生活をサポートするために「年金生活者支援給付金」が支給されます。しかし、これは2019年10月からスタートした比較的新しい制度であるため、内容がよくわからない方もいるでしょう。
そこで本記事では、年金生活者支援給付金の概要を確認するとともに、対象となる方の要件や支給額、支給される時期について解説します。
1. 年金生活者支援給付金制度とは
年金生活者支援給付金とは、公的年金による収入とその他所得の合計額が一定額以下の年金受給者に対し、公的年金に上乗せされる給付金のことです。
厚生労働省年金局が公表した「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、令和5年度の厚生年金・国民年金の平均受給額は以下の通りです。
しかし、これはあくまでも平均額であり、実際には1万円未満の方もいれば、30万円以上の方もいます。
年金収入が低額の場合、生活を維持していくことが困難です。そこで、年金生活者支援給付金制度により、一定金額を給付して支援を行っています。
年金生活者支援給付金は、現在受給している基礎年金によって、給付金の種類が異なります。
基礎年金を受給していて一定要件を満たす方は、「老齢年金生活者支援給付金」または「補足的老齢年金生活者支援給付金」の受給対象となります。