4. 年金額を正確に把握するためにできること
老後の生活設計を立てるうえで、「自分がいくら年金を受け取れるのか」を知ることはとても大切です。ここでは、将来の年金額を正しく把握するための主な方法をご紹介します。
4.1 毎年届く「ねんきん定期便」をチェック
年に1回、誕生月に届く「ねんきん定期便」は、これまでの加入実績や保険料の納付状況、50歳以上の方には将来の年金見込額も記載されています。
ハガキ1枚で自分の年金状況がざっくり把握できる便利なツールです。
4.2 詳しく知りたいなら「ねんきんネット」が便利
もっと詳しく年金情報を確認したい方には、日本年金機構のオンラインサービス「ねんきんネット」の活用がおすすめです。
加入履歴の詳細や将来の受給額シミュレーションもでき、たとえば「65歳からではなく70歳から年金を受け取るといくらになるか」など、条件を変えて試算できます。
4.3 記録の漏れや誤りにも注意
過去に転職や自営業、出産・育児などで保険の切り替えがあった方は、加入記録に漏れや誤りがないか確認しておきましょう。
記録にミスがあったままでは、本来もらえるはずの年金額が減ってしまう可能性もあります。
4.4 早めの確認が安心につながる
年金額を把握する力は、将来の備えの第一歩です。ねんきん定期便やねんきんネットを活用して、自分の年金状況をしっかり確認し、将来に向けてできる準備を始めていきましょう。
5. 老後に向けて年金以外の資産を準備しよう
老後に受け取る年金は、思っていたより少ないと感じた方もいるでしょう。
日本は少子化が進んでおり、年金制度を支える層より年金を受給する層の方が年々増えています。
健全な制度を維持するために改正が行われていますが、将来的に、年金の支給水準がいまより低下する可能性は否めません。
現役世代の方々は、自身の老後に向けて、生活を支えるための資産を準備していく必要があります。
リタイア後の生活が充実した日々となるよう、「老後」について考えることから始めてみましょう。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「ねんきんネット」
マネー編集部年金班