新年度がはじまり、子どもの入学や進級とともに働き始める方もいるのではないでしょうか。

独立行政法人労働政策研究・研修機構によれば、2024年の共働き世帯1300万世帯、専業主婦世帯は508万世帯。いまや「共働き」が専業主婦の約2.5倍となり、一般的になりました。

とはいえ、子育ての大変さが変わるわけではありません。

小さなころの頻繁な授乳やおむつ替え、夜泣き、看病の対応、目が離せない時期の見守りなどの対応と、特に小さなころのお世話は大変なもの。

小学生になっても低学年のうちは宿題や持ち物チェック、またPTAや保護者会など平日に活動が必要なものもあり「小1の壁」「小4の壁」といった壁もあります。

学童やファミリーサポート、病児保育などを利用することで働き続けられる部分もありますが、なかには働き方に悩みながら子育て時期を過ごす方もいるでしょう。

今回は働く母の働き方と、現代の30~40歳代の平均年収をみていきます。

1. 【働く母】フルタイムとパートはほぼ同程度に

フルタイムやパート、フリーランスなどの雇用形態、またリモートワークなど一昔に比べて現代は働き方も多様化しています。

厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」より、18歳未満の子どもがいる家庭の母の働き方をみていきましょう。

1.1 2023年の18歳未満の児童がいる母の働き方

  • 仕事あり:77.8%
    • 正規の職員・従業員:32.4%
    • 非正規の職員・従業員:35.5%
    • その他:9.9%
  • 仕事なし:22.2%

働く母のうち、正規雇用は32.4%、非正規は35.5%となっており、非正規の方が多いものの同程度の水準となりました。

年ごとの推移を見ていくと、2004年の働く母は56.7%ですから、約20年で約20ポイント増加しています。

また2004年は正規雇用が16.9%、非正規雇用が26.2%。約20年ほどで正規雇用は約2倍に、非正規は約1.35倍増加しています。

2. 子育て世帯の「平均年収」は800万円台。30~40歳代は男女別にいくら?

働く理由は人それぞれですが、今回は年収に視点をあててみていきましょう。

まず、先ほどの厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、子どもがいる世帯の平均年収は812万6000円でした。

内訳をみると雇用者所得※は710万8000円です。 ※世帯員が勤め先から支払いを受けた給料・賃金・賞与の合計金額をのことで、税金や社会保険料を含んでいる

次に年代ごとの平均的な年収を男女別にみていきましょう。

国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、年代別の平均年収は男女別で以下の通りです。なお、こちらは1年を通じて勤務した給与所得者が対象となっているため、子育て世帯以外も含んだ平均年収となります。

年齢階層別の平均給与2/3

年齢階層別の平均給与

出所:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」

2.1 男性の平均年収

  • 30~34歳:492万円
  • 35~39歳:556万円
  • 40~44歳:612万円
  • 45~49歳:653万円

男性は30歳代は400~500万円台、40歳代で600万円台となりました。

年齢が上がるごとに平均年収が上がっており、日本の平均年収である460万円も30歳代前半から上回っているとわかります。

2.2 女性の平均年収

  • 30~34歳:345万円
  • 35~39歳:336万円
  • 40~44歳:343万円
  • 45~49歳:343万円

一方の女性は20歳代後半で353万円に上がった後、30歳代に入ると微減しその後は300万円台となっています。

女性が日本全体の平均年収を上回る年代はありませんでした。

20歳代前半から20歳代後半は男女ともに平均年収が100万円以上増えているものの、30歳以降は差がみられます。これは女性は育児などで働き方を変える方が多い傾向にあることが影響していると言えるでしょう。

3. 【平均年収】男女別で多い年収帯はいくら?

同調査より、日本の給与所得者の給与階級別割合でボリュームゾーンも確認してみましょう。

日本の給与所得者の給与階級別割合3/3

日本の給与所得者の給与階級別割合

出所:国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」

3.1 男性の年収のボリュームゾーン

  • 「400万円超 500万円以下」17.5%
  • 「300万円超 400万円以下」14.9%
  • 「500万円超 600万円以下」14.0%

男性の場合、多い順に上記となっており、日本の平均年収あたりとなっています。

3.2 女性の年収のボリュームゾーン

  • 「100万円超 200万円以下」20.5%
  • 「200万円超 300万円以下」19.6%
  • 「300万円超 400万円以下」18.1%

女性は100~400万円台となっており、これにはパートタイムで働く方が多いことも要因の一つとして考えられるでしょう。

4. 働き方に悩む子育て期間。悔いのない選択を

子どもの年代に応じて、悩みは変化していくもの。

はじめに確認した通り、小学生になっても小1の壁や小4の壁があり、またまだ風邪を引きやすかったり、習い事があったりなど親が子育てに関わる部分は多いものです。

一方で、働き方をセーブすることで収入が減ったり、30~40歳代で正規雇用を外れて時間を空けてから再就職となるとなかなか仕事が決まらなかったりなど、キャリアや収入への影響を考えるとどのように働けばいいのか悩む方も多いでしょう。

ただ、悩みを抱えているのは自分だけでなく、同じように悩む方もいます。

便利なサービスやグッズの情報収集をしたり、周囲の体験談を聞いたり調べたりして、自身に合った子育て中の働き方を模索していきましょう。

参考資料

宮野 茉莉子