皆さんは、「住民税非課税世帯」をご存じでしょうか。 その名前の通り、所得が一定以下の世帯は住民税が非課税になるという制度です。

最近では物価上昇が続いていることもあり、この非課税世帯に3万円の給付金を支給が進行しています。 

今の収入が少なく、物価高騰に苦しむ世帯には非常に嬉しい制度ですね。 

今回は、この「住民税非課税世帯」について詳しく確認していきます。 

実際に対象となるにはどんな条件があるのでしょうか。

1. 【最新】住民税非課税世帯対象の給付金とは?

2024年度の補正予算には、物価高騰の影響を受けやすい低所得者世帯、特に住民税非課税世帯を対象とした給付金が含まれています。

この給付金は一世帯あたり3万円が支給され、さらに子育て世帯には子ども一人につき2万円が加算されます。

住民税非課税世帯が対象《3万円給付金》は子ども加算あり1/5

住民税非課税世帯への《3万円給付金》子ども加算あり

出所:内閣府特命担当⼤⾂(経済財政政策)「国⺠の安⼼・安全と持続的な成⻑に向けた総合経済対策」

例えば、「夫婦+対象となる子ども3人」の世帯であれば、支給額は合計9万円です。

給付作業は4月現在、各自治体で進行中です。

【ご注意】給付金の申請方法や給付までのスケジュール、細かい支給要件などは市区町村により異なります。お住まいの自治体の最新情報を、ホームページや広報紙などでご確認ください。LIMOでは個別のお問い合わせへのお答えはいたしかねます。

2. 2024年も実施済み!住民税非課税世帯などへの10万円給付とは

2024年には、住民税非課税世帯等を対象に10万円の給付が実施されました。

具体的な対象世帯は以下のとおりです。

  • 世帯全員の2024年度住民税均等割が非課税である世帯
  • 世帯全員が2024年度住民税均等割のみ課税者である世帯
  • 2024年度住民税均等割のみ課税者と住民税均等割非課税者で構成される世帯

ただし、2023年度にすでに給付を受け取った世帯や未申請だった方、受給辞退した方は給付の対象外でした。

次章では、「住民税非課税世帯」となるのはどのような世帯なのか、札幌市を例に確認していきましょう。

3. 住民税非課税世帯の所得基準は?【札幌市の例でチェック】

住民税は前年の所得を基に計算されるため、所得がない場合は住民税もゼロとなり、非課税扱いになります。

しかし、一定の収入以下の場合も非課税となるケースがあります。

住民税が非課税となる世帯は「住民税非課税世帯」と呼ばれ、さまざまな給付金や助成の対象となることがあります。

基準は市区町村ごとに異なりますので、ここでは札幌市の例を見てみましょう。

3.1 【札幌市の場合】所得割・均等割の両方が非課税の世帯

住民税非課税世帯に該当する世帯(札幌市の場合)2/5

住民税非課税世帯に該当するケースとは?

出所:札幌市「個人市民税」

  • 扶養親族を有さない方:45万円
  • 扶養親族を有する方:35万円×家族数(本人+同一生計配偶者+扶養親族数)+31万円

3.2 【札幌市の場合】所得割のみが非課税の世帯

住民税非課税世帯に該当する世帯(札幌市の場合)3/5

住民税非課税世帯に該当する世帯(札幌市の場合)

出所:札幌市「個人市民税」

  • 扶養親族を有さない方:45万円
  • 扶養親族を有する方:35万円×家族数(本人+同一生計配偶者+扶養親族数)+42万円

「収入」から控除や経費を差し引いたものが「所得」です。

具体的な所得金額の基準は、自治体によって大きく異なるため、ご自身が住民税非課税世帯に該当するかどうか知りたい場合は、お住まいの自治体の広報やホームページで確認しましょう。

続いて、年齢層ごとの住民税課税世帯の割合を見ていきます。

4. 年金暮らしは非課税世帯になりやすい?高齢者世帯の実態

住民税非課税世帯の割合は、年代によって異なります。

厚生労働省の「令和5年国民生活基礎調査」によると、年代別の住民税非課税世帯の割合は以下のとおりです。

住民税非課税世帯の年代別割合4/5

【一覧表】住民税非課税世帯の年代別割合

出所:厚生労働省「令和5年国民生活基礎調査」をもとにLIMO編集部作成

  • 30歳代:12.0%
  • 40歳代:10.0%
  • 50歳代:13.6%
  • 60歳代:21.7%
  • 70歳代:35.9%
  • 80歳代:52.5%
  • 65歳以上(再掲):38.1%
  • 75歳以上(再掲):49.1%

このデータを見ると、年金生活に移行すると収入が減少し、住民税非課税世帯の割合が高くなることがわかります。

年金収入は住民税非課税の基準となる所得を超えないことが多いため、高齢者が非課税世帯に該当しやすくなっています。

また、遺族年金が非課税であることも、高齢者の住民税非課税世帯が多い要因の一つです。

5. 会社を辞めたらどうなる?退職後は国民年金に加入する仕組み

会社員は厚生年金に加入していますが、退職したらどうなるのでしょうか。ここでは知っておきたい「年金の基本」について説明します。

Q 会社を退職したら、今度は国民年金に加入する必要がある?

→A はい、厚生年金保険に加入しなくなるため、自分で国民年金への加入手続きをします。

日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の方は、厚生年金保険や共済組合などの公的年金制度に加入していない場合、自分で国民年金に加入する手続きをしなければなりません。

国民年金(基礎年金)の被保険者の種別5/5

国民年金(基礎年金)の被保険者の種別

出所:政府広報オンライン「年金の手続。国民年金の第3号被保険者のかたへ。」

そのため会社を退職すると、厚生年金保険に加入しなくなるため、国民年金の第1号被保険者として自分で加入手続きをすることになります。

加入手続きは、お住まいの市(区)役所や町村役場の国民年金担当窓口で行います。

ただし、60歳未満でも、厚生年金保険の老齢年金や共済組合の退職年金を受けている場合は、国民年金に加入する必要はありません。

6. まとめ

ここまで、「住民税非課税制度」について確認してきました。

住民税非課税世帯に対する給付金制度は、年金受給者や収入の少ない世帯にとって、家計を支える大事なサポートです。

札幌市のように自治体ごとに基準があるため、自分が該当するかはしっかりチェックしておくのがおすすめ。

特に年金生活に入ったばかりの方や退職後の手続きを進めている方は、国民年金や住民税の仕組みも含めて理解しておくと安心です。

ただ、注意しないといけないこともあります。 

それは、ご自身の将来の生活費に対して国からの年金額やこういった制度の受給額で充足するのかという点です。

少子高齢化や物価高騰が今後も継続していけば、こういった制度の財源が不足してしまうことや、毎月の固定費が上昇していくことが容易に想像できるでしょう。 

ご自身の将来資金がいくら必要になるのか、ぜひこの機会にチェックしてみてください。

参考資料