4. 【シミュレーション】新NISAでいくら増える?

次に、積立投資で将来的にどれくらいの利益が得られるかを以下の2つのパターンを使ってシミュレーションしてみましょう。

4.1 「毎月3万円×利回り5%×20年」のケース

まずは、利回り5%で毎月3万円で20年間積立投資をした場合のケースについて見ていきましょう。

「毎月3万円×利回り5%×20年」の積立投資シミュレーション結果

「毎月3万円×利回り5%×20年」の積立投資シミュレーション結果

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

  • 1233万円(元本:720万円、利益:513万円)

シミュレーションの結果では、元本720万円に対して513万円の運用益が見込まれることが示されました。

グラフの推移を確認すると、投資開始当初よりもむしろ後半にかけて利益の伸びが加速している様子がうかがえます。

4.2 「毎月3万円×利回り9%×20年」のケース

続いて、利回り9%で、毎月3万円で20年間積立投資をした場合のケースについて見ていきましょう。

「毎月3万円×利回り9%×20年」の積立投資シミュレーション結果

「毎月3万円×利回り9%×20年」の積立投資シミュレーション結果

出所:金融庁「つみたてシミュレーター」

  • 2004万円(元本:720万円、利益:1284万円)

試算の結果、元手720万円が最終的に2倍以上に増え、約1284万円の収益が見込まれることが分かりました。

長期間にわたる運用の効果が明確に表れていますが、これは一定の利回りが続くという前提のもとでの試算であり、実際の投資環境では利回りが変動する可能性がある点を押さえておく必要があります。

また、資産運用には元本を下回るリスクがつきものであり、年度によっては損失が出ることもあり得ます。

では、新NISAを活用しながら、初心者でも安心して取り組める資産運用の方法を見ていきましょう。

5. 新NISAでの資産運用で「負けにくくなる対策」はあるのか

では最後に、新NISAの資産運用で負けにくくなるための秘訣について解説していきましょう。

5.1 長期投資をする

新NISA制度を活かした運用では、非課税のメリットを最大限に活かすことで、少ない資金でも効率よく資産を増やすことができます。

運用期間が長くなるほど、複利の効果によって資産が伸びやすくなる傾向があります。

長期にわたって投資信託を保有することは、利益を着実に積み上げるうえで有効な手段といえるでしょう。

株式市場は短期的には不安定な動きを見せることもありますが、長い目で見ると成長を続けてきた歴史があります。

一時的な損失で投資を手放してしまうと、その後の上昇局面に乗り遅れる可能性があり、結果的に不利になる恐れもあります。

だからこそ、腰を据えた長期投資がリスク管理のうえでも重要なのです。