老後の生活資金のために、現役時代から貯蓄に励んでいる方も多いのではないでしょうか。

現状の経済的な暮らし向きについて「心配」と答えた割合は?

現状の経済的な暮らし向きについて「心配」と答えた割合は?

出所:内閣府「令和7年版 高齢社会白書」

内閣府が発表する「高齢社会白書」で公表された最新の統計によると、現状の経済的な暮らし向きについて「心配」と答えた割合は、60歳以上の世代の約3割にのぼります。

このような結果をみて、自身の将来の家計について不安を感じる人も多くいます。具体的に老後のためにどのくらいの貯蓄が必要なのか、一般的な貯蓄額はいくら程度なのか、という疑問をお持ちの方も多いでしょう。

しかし、老後資金を考える上で重要なのは、貯蓄額だけではありません。毎月の収入と支出を把握し、将来の収支バランスを予測することが大切です。

家計に「ゆとり」がもてる収入額・貯蓄額というのは、その世帯それぞれの個別の事情を考慮する必要があるのです。

そこで今回は、60歳代の貯蓄の実態を解説するとともに、現在の65歳以上無職夫婦世帯の生活費とその内訳について詳しく解説します。お伝えする数字を参考に、ご自身の世帯の貯蓄や生活費を考えるきっかけとしてください。