3.2 ポイント2:これまでのファンドの運用成績

投資信託を選ぶ際には、過去の運用実績を確認することが欠かせません。

リターンの実績は、他のファンドと比較する上で有用な指標となりますが、それだけでなく、どの程度のリスクを伴っていたかも併せて見ておく必要があります。

中でも注目すべきなのが、「過去にどれほどの下落を経験したか」という点です。

たとえ長期的な運用成績が優れていても、途中で大きな下落があると、不安から途中解約につながるおそれがあります。

積立投資は長期間にわたって続けることが前提であり、価格の上下に過敏にならずに済むような、比較的安定した運用を目指すファンドを選ぶことが、継続のカギとなります。

3.3 ポイント3:投資先の地域

ファンドを選ぶ際に見逃せないポイントのひとつが、「投資対象となる地域」の確認です。

「つみたて投資枠」で取り扱われるのは主に株式を中心とした商品であり、その株式が属する国や地域によって、リスクとリターンの特性が大きく異なります。

特定の国に集中投資するファンドは構成がシンプルで理解しやすい一方、その国特有の経済や政治リスクの影響を受けやすくなるという側面があります。

例えば、ある年は日本株が好調でも、翌年には米国株が優位になるなど、国ごとのパフォーマンスには波があります。

したがって、一つの地域に偏ることなく、広く分散された投資信託を選ぶことで、安定的な資産形成を目指しやすくなります。

さらに新NISAでは、保有できる投資信託の数に制限がないため、「米国株型」と「日本株型」のように、複数のファンドを組み合わせて地域的なリスク分散を図るのも有効な方法です。