2.3 NISAやiDeCoを利用する
預貯金よりも積極的に老後資金を準備したい方は、非課税措置のあるNISAやiDeCoを活用することを検討しましょう。
NISAは2024年1月から新制度がスタートし、非課税保有限度額や年間投資枠の拡大など、利用者にさらにメリットのある内容となっています。毎月1,000円といった少額から始められるので、貯蓄に回す一部をNISAに充てるのもおすすめです。まとまった資金がある場合は、成長投資枠で一括購入する方法もあります。
成長投資枠とつみたて投資枠の併用も可能なので、ご家庭の状況に合わせて上手に活用しましょう。
iDeCoは、掛け金の拠出や運用を自ら行って、老後資金を形成する制度です。掛け金の拠出時・運用時・受取時に税金の優遇措置が設けられています。
掛け金の拠出は65歳まで可能なため、たとえば40歳から始めても25年間拠出が可能です。
ただし、iDeCoは原則として中途解約ができず、60歳まで引き出しができません。そのため、急にまとまったお金が必要になったときに利用できないというデメリットがあります。
NISAは中途解約が可能なため、万が一のときにお金を使えるようにしたい場合はNISAの方が向いています。
3. まとめにかえて
厚生年金を基礎年金と合わせて月額20万円もらっているのは、全体の16.3%です。男性は24.0%ですが女性は1.3%に過ぎず、「うらやましい人」といえるでしょう。
老後の生活費に余裕を持たせたい場合は、公的年金以外の方法でも資金を準備しておくことをおすすめします。この記事でご紹介した方法は、いずれもいつからでも始められるものです。思い立ったときにご家庭で検討して、最適な方法で準備を始めましょう。
参考資料
木内 菜穂子