7. 老後の生活費を考え、事前にしっかり備えよう

2025年度の年金は、前年と比較して1.9%増となりましたが、年金額全てがもらえるわけではありません。

年金額が一定の条件を満たす場合や年金以外の所得状況によって、年金から社会保険や税金が引かれます。そのため、実際の手取り額は年金額より少なくなることがあるのです。

将来の年金受給額については、ねんきんネットやねんきん定期便などで確認ができます。

年金制度の仕組みや、自分の受け取れる年金額の目安が把握した次に大切なのは、「老後、実際にどれくらいの生活費が必要になるのか」です。

65歳以上の夫婦のみの無職世帯の家計収支(2024年)

65歳以上の生活費

出所:総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」

 

総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、65歳以上の1カ月あたりの生活費は以下のとおりです。

7.1 65歳以上の1カ月あたりの生活費

  • 65歳以上の夫婦のみの無職世帯:28万6877円

  • 65歳以上の単身無職世帯:16万1933円

上記の金額はあくまでも平均です。ご自身のライフスタイルや将来設計に基づいて、必要な生活費は変わります。

自分の場合は1カ月あたりいくら生活費が必要なのかを見える化し、年金だけで足りるのかしっかり把握することが大切です。

もし、年金の手取り額だけでは生活費が不足するようであれば、早めに不足額を補うための資金準備を始める必要があります。老後の生活設計は、早めに始めるほど選択肢が増え、無理なく準備を進めることができるでしょう。

参考資料

宮野 茉莉子