4月15日は、2025年度最初の年金支給日です。しかしこの日に支給されるのは2月分と3月分。つまり、まだ2024年度の金額です。
年金額は毎年改定が繰り返されており、2025年度は増額が決定しました。
- 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(+1308円)
- 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分)(+4412円)
※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)
※厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
年金が増えるのは喜ばしいですが、年金収入は現役時代の収入より低下するのが一般的です。
ここのギャップを知った上で、効率的に老後対策を進めることが重要になるでしょう。
本記事ではこれまであまり年金を意識したことがない方に向けて、年金額の実態をわかりやすく「年齢別」に紹介します。
1. 【60歳代の年金一覧表】厚生年金と国民年金の平均月額
厚生労働省から公表された「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、年金額を年齢別1歳刻みで確認しましょう。
※以下、厚生年金の金額にはすべて国民年金部分が含まれる点にご留意ください。
1.1 【60歳代】厚生年金の受給額
- 60歳:厚生年金9万6492円
- 61歳:厚生年金10万317円
- 62歳:厚生年金6万3244円
- 63歳:厚生年金6万5313円
- 64歳:厚生年金8万1700円
- 65歳:厚生年金14万5876円
- 66歳:厚生年金14万8285円
- 67歳:厚生年金14万9205円
- 68歳:厚生年金14万7862円
- 69歳:厚生年金14万5960円
※65歳未満の厚生年金保険(第1号)の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの者となっています。
1.2 【60歳代】国民年金の受給額
- 60歳:国民年金4万3638円
- 61歳:国民年金4万4663円
- 62歳:国民年金4万3477円
- 63歳:国民年金4万5035円
- 64歳:国民年金4万6053円
- 65歳:国民年金5万9599円
- 66歳:国民年金5万9510円
- 67歳:国民年金5万9475円
- 68歳:国民年金5万9194円
- 69歳:国民年金5万8972円
※いずれも繰上げ受給の選択者が含まれています。
では、70歳代の受給額はどのようになっているのでしょうか。
2. 【70歳代の年金一覧表】厚生年金と国民年金の平均月額
同じ資料をもとに、70歳~79歳の平均額を確認していきます。
2.1 【70歳代】厚生年金の受給額
- 70歳:厚生年金14万4773円
- 71歳:厚生年金14万3521円
- 72歳:厚生年金14万2248円
- 73歳:厚生年金14万4251円
- 74歳:厚生年金14万7684円
- 75歳:厚生年金14万7455円
- 76歳:厚生年金14万7152円
- 77歳:厚生年金14万7070円
- 78歳:厚生年金14万9232円
- 79歳:厚生年金14万9883円
2.2 【70歳代】国民年金の受給額
- 70歳:国民年金5万8956円
- 71歳:国民年金5万8569円
- 72歳:国民年金5万8429円
- 73歳:国民年金5万8220円
- 74歳:国民年金5万8070円
- 75歳:国民年金5万7973円
- 76歳:国民年金5万7774円
- 77歳:国民年金5万7561円
- 78歳:国民年金5万7119円
- 79歳:国民年金5万7078円
60歳代とほぼ同じ水準となっていることがわかります。しかし、80歳代では少し変化が見られるのです。
3. 【80歳代の年金一覧表】厚生年金と国民年金の平均月額
80歳代の年金額は以下のとおりとなりました。
3.1 【80歳代】厚生年金の受給額
- 80歳:厚生年金15万1580円
- 81歳:厚生年金15万3834円
- 82歳:厚生年金15万6103円
- 83歳:厚生年金15万8631円
- 84歳:厚生年金16万59円
- 85歳:厚生年金16万1684円
- 86歳:厚生年金16万1870円
- 87歳:厚生年金16万2514円
- 88歳:厚生年金16万3198円
- 89歳:厚生年金16万2841円
3.2 【80歳代】国民年金の受給額
- 80歳:国民年金5万6736円
- 81歳:国民年金5万6487円
- 82歳:国民年金5万6351円
- 83歳:国民年金5万8112円
- 84歳:国民年金5万7879円
- 85歳:国民年金5万7693円
- 86歳:国民年金5万7685円
- 87歳:国民年金5万7244円
- 88歳:国民年金5万7076円
- 89歳:国民年金5万6796円
厚生年金では、月額で最大2万円以上の差があり、上の世代ほど厚生年金額が高くなっています。
情勢の変化により、今後も年金の水準は徐々に減少していく可能性があるでしょう。
4. 年金の加入実績を確認しよう
ここまで年金の平均額を見ていきましたが、大切なのは自分自身の年金額です。興味を持たれた方は、ぜひ加入実績を確認してみましょう。
そもそも公的年金は、下図のとおり「国民年金と厚生年金」の2階建て構造となっています。
4.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
国民年金には、原則として日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員が加入します。保険料は一律で定められていますが、実際に毎月支払うのは第1号被保険者のみ。
第2号被保険者は後述する厚生年金保険料を納めますし、第3号被保険者は納める義務がありません。
第1号被保険者の場合、納付した期間に応じて将来もらえる老齢基礎年金額が決まるという仕組みです。
4.2 厚生年金(2階部分)
第2号被保険者である公務員やサラリーマンなどは、厚生年金にも加入します。ゆえに2階建て構造と言われるのですね。
こちらは収入に応じた保険料(上限あり)を支払い、加入期間や納付額に応じて将来もらえる老齢厚生年金額が決まる仕組みです。
以上から、厚生年金という上乗せがあるのかどうか、あるなら加入期間や納めた保険料はどれほどなのかによって、受給額は大きく変わることがわかります。
5. まとめにかえて
6月支給分から年金額は増額されます。
しかし、十分な金額が受け取れる人ばかりではないでしょう。
早めに「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」などを確認し、老後のシミュレーションを始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」
太田 彩子