みなさまは、ご自身が受け取れる年金額をご存じでしょうか?40歳以上の方は、毎年国から届く「年金定期便」で確認が可能となっております。しかし、記載の年金額は概算となっております。
今後の収入の変化や、年金制度の改定により価格は大きく変わる可能性もあります。
しかし、ある程度の年金額を知ることで、老後までにどのくらいお金を準備しておけばいいかが分かるかもしれません。
今は、ただ貯金をするのではなく、『物価高』にも対応できるお金の準備が必要となってきています。
将来受け取れる年金は、物価上昇に伴い、基本的には増えていきます。しかし、今ある預貯金は、銀行預金の金利が大幅に上がらない限り増えることはございません。
今回は、今年度引き上げとなった公的年金について詳しくみていきましょう。
1. 【6月支給開始】年金が1.9%増額へ!厚生年金・国民年金それぞれの影響は?
厚生労働省から発表された2025年度の年金額は以下の通りで、前年に比べて1.9%の増額改定が行われました。
- 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(1人分※1)
- 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分※)
※1昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万9108円(対前年度比+1300円)です。
※2男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。
一方で、「マクロ経済スライド」が3年連続で適用されており、物価の上昇率に対して年金の増加率が追いついていないため、実質的には年金が減少していると捉えられる場合もあります。
では、現在のシニア層が実際に受け取っている年金の額はどの程度か、2024年12月に公開されたデータをもとに、2023年度末時点の受給状況を見ていきましょう。