皆様のお勤め先には、「企業年金」の制度はありますか?
企業年金は、退職した従業員のために企業が支払うもので、国から受け取る年金とは別に老後の資金として受け取ることができます。
国の公的年金も企業年金も、金融商品で運用されており、今回の世界的な株安で企業年金の運用も打撃を受けています。約三年ぶりに運用利回りがマイナスとなり、今後も厳しい運用状況が続く可能性があります。
また、場合によっては退職金を受け取ることができなかったり、自営業をされていて国から受け取る年金が少なくなる場合もあるでしょう。
この機会に、ご自身が受け取れる年金額や、お勤め先の企業年金について確認してみると良いでしょう。
この年金額では老後の生活が難しいかも…と感じる場合は、自助努力でも老後資金準備が必要となります。
今回は、すでに年金を受け取っている世帯で、年金だけでは生活が困難となっている方々に給付される「年金生活者支援給付金」について解説します。
どんな方がどのくらい受け取ることが出来るのか、見ていきましょう。
1. 年金生活者支援給付金とは?仕組みをわかりやすく解説
「年金生活者支援給付金」は2019年10月1日に導入された比較的新しい制度であり、年金を受給している方の中には、まだこの制度について知らない方もいるかもしれません。
この制度は、公的年金を含めても所得が一定基準額以下となる人を対象とする給付金です。
年金生活者支援給付金は受け取る年金の種類に応じて、次の3つに分かれています。
1.1 年金生活者支援給付金は3種類
- 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
2カ月に一度の年金支給日に、公的年金へ上乗せして受け取ることができます。
次章では、それぞれの年金生活者支援給付金の支給要件などを確認してみましょう。