2.1 食料費
食費は消費支出全体の約3割を占め、家計の中で最も大きな割合を占めています。平均的に大きな割合を占める費目ではありますが、世帯による差が開きやすい部分でもあり、節制を意識することで支出を大きく減らすことも可能です。
意識的な自炊や食費の予算管理をすることで、健康的にコストを減らして節約をすることも可能です。
老後生活では時間に余裕ができるため、今まで挑戦できなかった手の込んだ料理を作ってみたり、新しい食材に挑戦してみたりすることで、節約だけではなく自身の生活を充実させることにも繋がります。食事は毎日のことであるため、
節約を意識しつつも、楽しみながら工夫することが継続のコツになります。
2.2 光熱費
光熱費は、電気、ガス、水道といった、生活に欠かせないライフラインにかかる費用です。無理に抑えてしまうと生活に支障が生じてしまうため、我慢をしすぎずに無駄を省くことを心がけて支出を抑えることが大切です。
こまめな節電・節水の心がけや、電力会社・ガス会社の契約プランの見直し、省エネ家電への買い替えなどにより、光熱費削減を達成することができます。
健康を損なわない範囲で、楽しく節約に取り組みましょう。
3. まとめにかえて
65歳以上の無職夫婦世帯にとって、充実した老後を送るためには、生活費と収入のバランスを考えることが非常に重要です。
老後は収入が減少するのが一般的であるため、保有している貯蓄と年金収入で生活費を賄っていく必要があります。
貯蓄額を増やしていくことももちろん大切ですが、現時点で貯蓄を大幅に増やすことが難しい場合には、月々の支出を見直し、老後に発生する赤字を少しでも抑えていく努力も重要になってきます。
まずは、ご自身の世帯の支出が月々いくら程度で、どのような項目に支出が多いのかを正確に把握することから始めましょう。
収入と支出のバランスを考慮しながら、自身の状況に合った老後生活設計を立てていくことが将来の安心につながります。
将来の生活設計に不安を感じる場合は、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してみるのも一つの選択肢です。
専門家のアドバイスを受けることで、より具体的かつ現実的な対策を立て、安心して老後の準備を進めることができるでしょう。
参考資料
- 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」
- 総務省統計局「家計調査報告(家計収支編」2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 総務省統計局「家計調査報告(家計収支編」2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」
斎藤 彩菜