今年最初の年金が2月15日に支給されました。次回は4月15日の支給となります。2025年度の年金は、2024年度に比べて1.9%増額すると厚生労働省が発表しました。これは物価上昇による措置のひとつとしています。

特に年金生活者にとっては物価高の影響は大きいでしょう。今回は60歳代・70歳代・80歳代の国民年金と厚生年金の平均月額はいくらなのか早見表でチェックしていきます。

1. 【4月分から年金増額】厚生年金・国民年金《2025年度の公的年金 1.9%引き上げへ》

公的年金は賃金や物価を考慮して年度ごとに見直しがおこなわれるルールです。冒頭でも触れたように、2025年度(令和7年度)の年金額は、前年度より1.9%引き上げられることが決まっています。

3年連続のプラス改定にはなりましたが、「マクロ経済スライド(※)」によって物価上昇率を下回る改定率となっており、実質的には年金額は目減りしています。物価上昇に年金額が追い付けていないのです。

また上記はあくまでも「年金例」に過ぎません。実際の受給額は現役時代の年金加入状況により個人差があります。次では今のシニア世代が実際にどの程度年金を受け取れているかを見てみましょう。

※マクロ経済スライドとは、公的年金被保険者の変動と平均余命の伸びに基づいて、スライド調整率を設定し、その分を賃金と物価の変動がプラスとなる場合に改定率から控除するもの

2. 厚生年金一覧表《60歳~90歳以上》の平均月額はいくら?

ここからは厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、今のシニア世代が受け取っている年金額について1歳刻みで確認していきましょう。

まずは厚生年金の年金月額(※)から。

※ここでご紹介する厚生年金の年金月額には、国民年金の月額部分が含まれています。

2.1 厚生年金一覧表《60歳代》の平均月額はいくら?(60歳~69歳)

厚生年金一覧表《60歳代》の平均月額2/10

60歳代(60歳~69歳):厚生年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 60歳:9万6492円
  • 61歳:10万317円
  • 62歳:6万3244円
  • 63歳:6万5313円
  • 64歳:8万1700円
  • 65歳:14万5876円
  • 66歳:14万8285円
  • 67歳:14万9205円
  • 68歳:14万7862円
  • 69歳:14万5960円

2.2 厚生年金一覧表《70歳代》の平均月額はいくら?(70歳~79歳)

厚生年金一覧表《70歳代》の平均月額70歳代(70歳~79歳):厚生年金の平均月額表】厚生年金《70歳代》の年金平均月額はいくら?(70歳~79歳)3/10

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 70歳:14万4773円
  • 71歳:14万3521円
  • 72歳:14万2248円
  • 73歳:14万4251円
  • 74歳:14万7684円
  • 75歳:14万7455円
  • 76歳:14万7152円
  • 77歳:14万7070円
  • 78歳:14万9232円
  • 79歳:14万9883円

2.3 厚生年金一覧表《80歳代》の平均月額はいくら?(80歳~89歳)

厚生年金一覧表《80歳代》の平均月額4/10

80歳代(80歳~89歳):厚生年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 80歳:15万1580円
  • 81歳:15万3834円
  • 82歳:15万6103円
  • 83歳:15万8631円
  • 84歳:16万59円
  • 85歳:16万1684円
  • 86歳:16万1870円
  • 87歳:16万2514円
  • 88歳:16万3198円
  • 89歳:16万2841円

2.4 厚生年金一覧表《90歳以上》の平均月額はいくら?

厚生年金一覧表《90歳以上》の平均月額5/10

90歳以上:厚生年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 90歳以上:16万721円

65歳以上の各年齢で、平均年金月額は14万円台~16万円台におさまっています。

64歳までの受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢が引き上げられたため、報酬比例部分のみ受給している人(※1)や、繰上げ受給(※2)をしている人の年金額となるため、低くなっています。

※1 特別支給の老齢厚生年金:昭和60年の法改正により厚生年金の受給開始年齢が60歳から65歳に引き上げられた際、受給開始年齢を段階的に引き上げるために設けられた制度。年齢など一定条件を満たす場合に受け取ることができます。
※2 繰上げ受給:老齢年金を60歳~64歳までで前倒しして受け取ること。繰上げた月数に応じて年金が減額(0.4%/月)され、一度決まった減額率は生涯変わりません。

3. 国民年金一覧表《60歳~90歳以上》の平均月額はいくら?

次は、自営業者やフリーランス、専業主婦など、厚生年金加入期間がない人が受給する「国民年金のみ」の平均月額について紹介します。

3.1 国民年金一覧表《60歳代》の平均月額はいくら?(60歳~69歳)

国民年金一覧表《60歳代》の平均月額6/10

60歳代(60〜69歳):国民年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 60歳:4万3638円
  • 61歳:4万4663円
  • 62歳:4万3477円
  • 63歳:4万5035円
  • 64歳:4万6053円
  • 65歳:5万9599円
  • 66歳:5万9510円
  • 67歳:5万9475円
  • 68歳:5万9194円
  • 69歳:5万8972円

3.2 国民年金一覧表《70歳代》の平均月額はいくら?(70歳~79歳)

国民年金一覧表《70歳代》の平均月額7/10

70歳代(70〜79歳):国民年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 70歳:5万8956円
  • 71歳:5万8569円
  • 72歳:5万8429円
  • 73歳:5万8220円
  • 74歳:5万8070円
  • 75歳:5万7973円
  • 76歳:5万7774円
  • 77歳:5万7561円
  • 78歳:5万7119円
  • 79歳:5万7078円

3.3 国民年金一覧表《80歳代》の平均月額はいくら?(80歳~89歳)

国民年金一覧表《80歳代》の平均月額8/10

80歳代(80〜89歳):国民年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 80歳:5万6736円
  • 81歳:5万6487円
  • 82歳:5万6351円
  • 83歳:5万8112円
  • 84歳:5万7879円
  • 85歳:5万7693円
  • 86歳:5万7685円
  • 87歳:5万7244円
  • 88歳:5万7076円
  • 89歳:5万6796円

3.4 国民年金一覧表《90歳以上》の平均月額はいくら?

国民年金一覧表《90歳以上》の平均月額9/10

90歳以上:国民年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 90歳以上:5万3621円

国民年金の平均年金月額は、65歳以降のすべての年齢で約5万円台でした。64歳までは繰上げ受給を選んだ人の年金額となるため、4万円台と低めです。

4. 次の年金支給は4月15日。改定後の年金は6月に支給スタート

年金支給日は「偶数月の15日」で、15日が土日・祝日の場合は直前の平日に前倒しとなります。この日に、前月までの2カ月分が合算で支給されます。

よって次の年金支給日となる「2025年4月15日 火曜日」には、2024年度分として「2025年2月・3月分」の年金がまとめて支給されることになります。

なお冒頭で触れた「2025年度の年金額」の改定率は、「6月13日 金曜日」に支給される、「2025年4月・5月分」の年金から適用されます。

【一覧表】2025年の年金支給日カレンダー10/10

【一覧表】2025年の年金支給日カレンダー

出所:日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」などをもとにLIMO編集部作成

支給日:支給対象月

  • 2025年2月14日(金):12月・1月
  • 2025年4月15日(火) :2月・3月分
  • 2025年6月13日(金) :4月・5月分
  • 2025年8月15日(金) :6月・7月分
  • 2025年10月15日(水) :8月・9月分
  • 2025年12月15日(月) :10月・11月分

月に一度給料日があった現役時代とは異なり、2カ月に一度の定期収入となります。家計管理のタイミングも、ひと月単位ではなく2カ月単位で考えていく必要があるでしょう。

5. 自分なりの老後への備えを考えていきましょう

今回は国民年金・厚生年金ともに年代別の一覧を見てきました。実際にこれだけもらえれば十分と感じる人もいれば、全然足りていないと感じる人もいるでしょう。

「老後2000万円問題」という言葉がありましたが、これもあくまで平均的な考え方です。言葉だけが独り歩きしていましたが、あくまで人それぞれ必要になってくるお金は変わります。

今回ご紹介した年金額も、この水準がずっと続くとは限りません。余裕ある資金を準備するためにも早めのうちに行動に移しましょう。

参考資料

渡邉 珠紀