結婚しても子どもを持たない夫婦、いわゆる「おふたりさま」が増えています。夫婦共働きで経済的に豊かな人たちが多いのが特徴ですが、一方で老後に頼れる子どもがいないことで不安を感じている「おふたりさま」も多いと思います。

子どもがいない夫婦の場合、将来、夫婦のどちらかが亡くなって相続が発生した時に、子どもがいる夫婦以上に相続でトラブルに発展するケースがあります。今回、そのようなリスクを回避する方法や「おふたりさま」ならではの問題について事前にできる対策をお伝えします。

1. 「おふたりさま」は増えている

国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」によると、婚姻期間15~19年の夫婦の子どもの数は、2人が一番多く50.8%、次が1人(19.7%)、その次が3人(18.6%)となっています。しかし時系列でみてみると、子ども2人は1977年以降の調査で最も少なくなっており、その反面で子ども1人と子どもなし(0人)が増えています。子どもなしに着目すると、1977年の3.0%から2021年の7.7%へと、約2.6倍に増えています。