3.2 在職定時改定とは
厚生年金に加入しながら老後も働き続けることで、不足する生活費を賄うだけでなく、従来の年金額をさらに増やせるという大きなメリットがあります。
この仕組みは「在職定時改定」と呼ばれ、65歳から70歳までの間に厚生年金保険料を納めることで、年金額が毎年10月に再計算され、増額される仕組みとなっています。
年金を受け取りながら働き続ける場合、年1回の在職定時改定によって年金額が増加することは、大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、在職老齢年金制度は意識する必要があります。
もちろん、カットされてでも給与を得ることをメリットに感じる方もいるでしょう。大切なのは「知らなかった」と後悔するのではなく、「知った上で選択」できることです。
4. 今後の年金動向に注目
2025年度、在職老齢年金制度の支給停止調整額が引き上げられることがわかりました。
具体的には「51万円」となり、2024年度よりも1万円の増額です。
今後も基準額の改定は続く見込みとされるため、制度の動向には注視しましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「さ行 在職老齢年金」
- 日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
- 日本年金機構「令和4年4月から在職定時改定制度が導入されました」
- 厚生労働省「在職老齢年金制度について」
太田 彩子