「3月〜5月の残業は損」と言われたことがある人もいるでしょう。
部署によっては年度をまたぐ時期に繁忙期を迎えることもあり、「そんなことを言われても…」と思ってしまうかもしれません。
「3月〜5月の残業は損」と言われるには根拠はあり、あながち間違いとも言い切れないのですが、一部で誤解も含まれています。
本記事では、「3月〜5月の残業は損」と言われる理由とともに「標準報酬月額」が決まる仕組みについて解説していきます。
標準報酬月額と将来の年金の関係性についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。
1. 「3月〜5月の残業は損」なぜ言われるようになった?
「3月〜5月の残業は損」と言われる理由は、「社会保険料」に大きく関与しているからです。この時期の残業代が、後に支払う社会保険料に影響するのです。
会社員などの給与所得者は、毎月受け取る給与から「税金」や「社会保険料」が天引きされます。給与明細を見ると、「社会保険料」の大きさに驚くかもしれません。
社会保険料とは、主に以下の保険料をまとめた総称です。
- 厚生年金保険料
- 健康保険料
- 介護保険料(被保険者が40歳以上の場合、健康保険料に含む形で徴収)
- 雇用保険料
上記のうち、厚生年金保険料・健康保険料・介護保険料は「標準報酬月額」をもとに計算されます。